マネちゃんは暗殺者 part２

番外編・弟とカルマとＧＷ ２ ページ38

「何年生？」




まだ目を丸くしたカルマが、更に聞いてくる。


無理もないだろう、私は弟がいる事自体言ってないのだから。




「・・・中１」


「え、同い年？って事は・・・」


「はい、俺とAは双子です。いつもコイツがお世話になってます」




私に対しての態度から急変させて礼をした疾風に、カルマは戸惑った様にお辞儀を返す。




「じゃあ俺は、帰るから。A、ぜってー俺の部屋入ってくんじゃねぇぞ」


「誰がアンタなんかの部屋に入るか、気持ち悪い」




ツーンと顔を背けると、イラッとした様だったけれど、何も言わずに去って行った。




「・・・似てないね」


「ありがとう」


「お礼言うとこなの？」


「あんなヤツと似てるなんて言われたくないし」


「・・・うん、数分しか見てないけど、凄く仲が悪いって事は分かった」




顔を合わせれば喧嘩ばかり。




疾風達が引っ越して会う事が少なくなったから今はしないけれど、それまでは取っ組み合いの喧嘩もしていた。


お陰でスキルは上がったけどね。




疾風が帰ってきている時は、どちらかが１日の殆どを赤葦家で過ごしている。


またご迷惑をおかけします、と心の中で謝っておいた。








▷▷








「おい、A！俺のパーカー返せよ」


「知らないし。アンタが失くしたんじゃないの？」


「んなワケねぇだろうが。じゃあそこのパーカーなんだよ」


「ああコレ？ソファに置いてあったから貰った」


「だからソレが俺のだよ！」


「へ〜、でももう私が貰っちゃったから」


「ふざけんな！」




いきなり部屋に突撃してきた疾風と、１０数分の口喧嘩。


結局親に止められて、パーカーは譲る事になってしまった。




ああ、早く戻ればいいのに。

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