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銀ノ魂篇/自分のためだけに ページ2

ガス ガッ ゴッ ゲシ ドス ゴシ


「……オ……オイ兄ちゃん。それ……俺達の相手……」


ガッ ゴッ ゴス


「あの……ちょっとやり過ぎじゃ」


ジャキ、と。男達に何を言われても無心で武市変平太を蹴っていた銀時の動きは、後ろから聞こえたその音で止まった。

「コイツチャカもってんぞ!」と男達が離れていく中、銀時に銃を向けている彼女は言う。


「……ようやく、手がかりを掴んだ」


銀時は顔だけで振り返る。

銃は震えていて、来島また子の目には涙が浮かんでいた。


「白夜叉。晋助様は、生きてるっスか。どこで何をしてるっスか」

「……こっちがききてェよ」


彼はどこからかノートとペンを取り出す。


「また子さん、君高杉一筋かと思ったら……実写で新八と何かゴニャゴニャやってませんでした? 事実の方どうなんでしょう、彼はまた子の股をまたがったんですか、それともまさぐったんですか。そのへんくわしくお願いします」

「何の話っスかァァァァァァ!!」


街に銃声が響いた。





☆☆☆☆☆





所変わって、橋の上。


「じゃあ、晋助様は」

「……死んじゃいねェ。ただ……アレを生きていると言っていいのかはしらねェが」


また子が胸に手を当てた。心底安心したように言う。


「……何だって……構わないっス。どんな形でも……生きていると解っただけで」

「……我々は彼が姿を消してより、2年に渡り捜し続けていました。彼ならば必ず生きていると。そして松下村塾のあったこの地ならば、彼に会えるやもしれないと」

「……で、会ってどうする。鬼兵隊再結成でもして、また悪さでもするか」

「再結成も何も……鬼兵隊はまだ終わってはいません。彼の成そうとする事に力を貸すだけです」


武市のその言葉は、真っ直ぐだった。
ただそれだけなのだと、ただ晋助の力になりたいのだと、そう思っているだけなのがよく解った。


「やめときな」


だから銀時は、そう言った。


「……アイツは恐らく今、誰のためでもねェ、自分のためにだけ動いてる。他の誰かにとっちゃ何の意味もねェ事なのかもしれねェ。そこには何の大義も道理も通ってねェのかもしれねェ。そこにお前らが踏み入れば、アイツは止まらざるをえなくなるぜ。……1人で行ったってのは……そういうこった」


彼にはそれが、よく解る。
同じ理由で、彼も1人なのだから。


「じゃなけりゃ、おいていったりするワケ……ねェだろ」

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なのは(プロフ) - 更新しないですか?楽しみです!(>_<) (4月23日 0時) (レス) id: d007c1ae64 (このIDを非表示/違反報告)
いな - 面白かったです!最初から一気に読みました!これからの展開が楽しみです!! (2023年2月4日 10時) (レス) id: 200a1f85db (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ - 続きが気になって目が乾燥帯になってます、続きとかは、もう出ないんですか? (2022年8月9日 10時) (レス) id: c4efed8c6d (このIDを非表示/違反報告)
- 続きはもう出ないんですか?気になって夜しか寝れません (2022年8月8日 22時) (レス) id: 79fd85110e (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - わかさん» ありがとうございます、候補に加えさせていただきます (2021年8月31日 20時) (レス) id: d7263fa231 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆず | 作成日時:2021年2月13日 0時

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