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銀ノ魂篇/ツッコミ ページ14

「このように、天使と悪魔を状況によって使い分け人類を護る。それが人類補完計画の全容だ」

「どこまでいっても悪魔しかいなかったよ!! てんとう虫補完計画の間違いでしょコレ!!」


ドォォン!! と地面がまた揺れた。


「なんでやねん人類滅ぼしたろか!!」

「ツッコミにツッコまれたァァ!!」


新しいタイプだね。ツッコんだんだからツッコミ? それともツッコミにツッコんでツッコミの反対なんだからボケ?

……これがゲシュタルト崩壊ってヤツか。よく分からなくなってきた。


「見当違いのバカげた事を口走る、すなわちボケだろ。口のきき方に気をつけねーとボケと見なしツッコんでいくぞ」

「ヤベーよ悪魔の上に悪魔乗ってんぞ!」

「よせ万事屋、危険すぎる!!」


急に近藤さんが声を上げた。

え、どうした!? 何か面倒な展開になる予感が。


「そいつはツッコミなんかじゃねェ、ボケではなく人類そのものにツッコミ続けている。やがてそのツッコミは、解放軍だけじゃねェ、お前をも襲うぞ!!」

「それでも……それでもツッコミ続けるしかねェだろ。滅亡なんて笑えねェ、この世界のボケが止むまで」


何この雰囲気? 何シリアス振ってんの?


「だったら……俺をツッコんでいけェ!! それでもいくなら、俺をツッコんで進んでゆけェ!!」

「邪魔だ、どけ」

「やってみろォ!!」

「どけよ」

「やれよォォォ!」


銀ちゃんの乗るヘヴァは近藤さんの横を通り過ぎてゆく。


「ツッコめない。お前は人類ではない、類人猿だもの……」


あ、そういう事??

ガクン、と近藤さんが膝を地面についた。


「…………めよ。ツッコめよ」


手までついて、雫を落とす。


「ツッコんでくれよォォォォ!!」


その想いが通じたのかヘヴァはダッシュで近藤さんの元に戻り、


「あぶなーい、ゴキブリさんがァァ!!」


ドガァァ!! と轟音を立て、近藤さんは近くの店に激突した。その拍子に銀ちゃんも落とされて吹っ飛んでった。

……うん。


「「「「「ツッコミきれっかァァァ!!」」」」」


シャウトしたよね。

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作者名:ゆず | 作成日時:2020年10月19日 19時

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