占いツクール
検索窓
今日:94 hit、昨日:278 hit、合計:18,245 hit

真選組動乱篇/兄 ページ5

「マジかよオイ」




トシが居なくなってグッと仕事が増えた私は、午後から出発の隊士募集の遠征の前に少し休憩と、テレビを付けた。


瞬間に映ったその顔に、目眩を覚えた。




右上のテレビ名を確認する。『オタクサミット 朝まで生討論』。


愛が重そうとか絶対朝まででも終わらないとか、そういうところはひとまず置いておいてだ。




「何でトシが出てるんだよぉ!!」




しかも新八も居るし。2人で取っ組み合ってるし。









☆☆☆☆☆









刀に付いた機能であるミュージックプレイヤーを有効活用しながら、沖田は廊下を歩いていた。


いつもより静かな分、Aの「何でトシが出てるんだよぉ!!」という謎の叫びが鮮明に聞こえてくる。




土方は無期限の謹慎処分だ。


その事実上の更迭に、しかし、悲しいとは思わない。


それには自分だって加担したのだから。




「意外だったよ」




そんな声が沖田にかけられた。


縁側に座る枯草色を見て、沖田は近くの壁に背を預ける。




「沖田君、君が僕の側についてくれるとは」




そうだろうか。Aはあっさりと納得していたが。


というか、普段の自分達を見ていれば誰しもそうだろう。


毎日暗殺をしている者とされている者が、組むだろうか。




「君らは真選組結成前からの付き合いだときいていた。君は完全に土方派だと思っていたが」


「土方派? そんな派閥があったの、今の今までしりやせんでしたよ」




本心だった。


彼の言う『土方派』についている者達も、そんな自覚など無いだろう。


彼らはいつも通り居ただけなのだから。




「フフ・・・賢い男だ。望みは何かね?」


「勿論、」




背中を壁に預けるのを止め、歩き出す。




「副長の座でさァ」




その背中に、また「沖田君」と声がかけられた。


振り向かず足だけ止めた彼に、伊東が訊く。




「吉田君だが。彼女はどちらだと思う?」


「土方派に決まってんじゃないですか。アイツは土方さんの事大好きですよ」


「・・・兄に会えてもか?」


「兄?」




Aの兄は銀時ではなかったか。


彼がこの件に関わっているとは考えられない。


という事は、他に・・・?




「それだったら分かりやせんね」




沖田はそれまでの無表情を少し崩す。




「アイツ、兄貴は土方以上に大好きなんで」


「・・・そうか。ありがとう」




温度の感じられない「ありがとう」だった。

真選組動乱篇/村麻紗→←真選組動乱篇/掟は破るためにこそある



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (23 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
42人がお気に入り
設定キーワード:銀魂 , 真選組 , 原作沿い
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - なるほどです!ありがとうございます! (12月17日 18時) (レス) id: d4e761c72f (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 哀さん» すみません! 次巻は用意をしただけで、まだ1ページも書けていないんです。でき次第すぐに公開します (12月17日 16時) (レス) id: e1a0e02e53 (このIDを非表示/違反報告)
アスミ - パスワード教えて欲しいです! (12月17日 15時) (レス) id: 41e9138099 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - はじめまして!とても面白かったです!次の作品も読んで見たいのでパスワードを教えて頂けると嬉しいです! (12月16日 16時) (レス) id: d4e761c72f (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - %さん» 結構長いのに、2日で読んで下さるなんて…! とても嬉しいです。頑張ります! (12月15日 22時) (レス) id: e1a0e02e53 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ゆず x他1人 | 作成日時:2019年11月29日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。