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真選組動乱篇/村麻紗 ページ6

「この表と裏そろった刃紋。間違いない、村麻紗だ」




土方の手から離れないという妖刀。


それを見た村田鉄子は、そう断言した。




「村麻紗?」


「室町時代の刀匠、千子村麻紗によって打たれた名刀だ」




彼をここに連れて来たのは勿論万事屋の3人。


新八の疑問に、鉄子はすぐ答えた。




「その斬れ味もさることながら、人の魂を食らう妖刀としてもしられている」


「妖刀? ホントに妖刀でござるか!! 中から美少女が出てきたりするでござるか!!」


「いや……あの」




口調すら完全に変わってしまっている土方が興奮した様子で鉄子に迫り、それを銀時が止めて容赦なく蹴る。


新八がそれをスルーして、また鉄子に尋ねた。




「妖刀って……一体どんな妖刀だっていうんですか」


「母親に村麻紗で斬られた、引きこもりの息子の怨念が宿っているらしい」


「つーか、どんな妖刀ォォォォ!?」




新八のツッコミが炸裂した。




「伝説では、普段は不登校でアニメばっか見てるくせに、修学旅行だけ行きたいといいだしたらしい。流石に母親もキレて……その時使われたのが村麻紗なんだ」


「どんだけ具体的な伝説!? 最近だよね、それ! ニュースでやってそうだよね、それ!」


「村麻紗を1度腰に帯びた者は引きこもりの息子の怨念にとり憑かれ、アニメ及び二次元メディアに対する興味が増幅され、それと反比例し働く意欲戦う意志は薄弱になっていく」




つまり。




「ヘタレたオタクになる」




ヘタレたオタク。


それは、今の土方を的確に表す言葉だった。




「だが、贋作も多い刀だ。たとえ本物だとしても、コイツがその伝説の代物だという可能性はさらに低いだろう。そもそも妖刀の話自体眉ツバものだしな……だが」




鉄子は、土方を気遣わし気に見やる。




「コイツが正真正銘本物の妖刀村麻紗なら、最早その男の本来の魂は残っていないかもしれない。妖刀に食い尽くされ、既に別人となっていても何らおかしくない。もう、本来のそいつは戻ってくる事はないかもしれ、」




その時。もくもくと、辺りに紫煙が漂った。


いつも彼と共に漂う煙だった。

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(プロフ) - なるほどです!ありがとうございます! (2019年12月17日 18時) (レス) id: d4e761c72f (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 哀さん» すみません! 次巻は用意をしただけで、まだ1ページも書けていないんです。でき次第すぐに公開します (2019年12月17日 16時) (レス) id: e1a0e02e53 (このIDを非表示/違反報告)
アスミ - パスワード教えて欲しいです! (2019年12月17日 15時) (レス) id: 41e9138099 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - はじめまして!とても面白かったです!次の作品も読んで見たいのでパスワードを教えて頂けると嬉しいです! (2019年12月16日 16時) (レス) id: d4e761c72f (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - %さん» 結構長いのに、2日で読んで下さるなんて…! とても嬉しいです。頑張ります! (2019年12月15日 22時) (レス) id: e1a0e02e53 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆず x他1人 | 作成日時:2019年11月29日 17時

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