黄金色 ページ29
その日の夜。
私がトシに銀ちゃん達も来ている事を零すと、蚊を使ったりBBQをしたりして、隊士総出で万事屋を追い出す事となった。
が、神楽のゲロによって返り討ちに遭い、結局叶わず。
近藤さん達は全身にハチミツを塗りたくって瑠璃丸を捜索してくれていたらしいが、見つける事も叶わず。
そんなワケで2日目の今日も、瑠璃丸の捜索を万事屋に気を付けつつ行う事となった。
「一体どこにいるのか、瑠璃丸は……ん? そういえば総悟はどうした?」
ハチミツまみれ軍団を引き連れた近藤さんが、亜麻色の見えない事に気付いてトシに尋ねる。
「また単独行動だ。ありゃダメだ。ガキどもからカブトまきあげたり、やり方が無茶苦茶だ」
「そう言ってもさぁ、パッと見は普通のと見分けつかないんでしょ? 陽の下で見ないと黄金色じゃないんじゃ。手当たり次第やってった方が良いのかなとも思うよね」
正直かぶと虫探しも飽きてきた私がそう言うと、トシが苦い顔をして呟いた。
「黄金色に輝く生きた宝石ねェ。そんなもん本当に……」
「銀ちゃん! 新八ィィ!! 見て見てアレ、あそこに変なのがいるアル」
トシのぼやきを遮る様にして聞こえたのは神楽の声。
変なのって毒キノコとかじゃねーだろうなと言う銀ちゃんに、神楽は木を指差しながら言った。
「金ピカピンのカブトムシアル」
あっさり見つけやがったァァ!!
獲られる前にと立ち上がった近藤さんの腕をトシが掴んで引き止める。
「おちつけ、ここで騒ぎ立てれば奴ら瑠璃丸の価値に気づくぞ。様子を見よう」
そんなトシの読み通り、銀ちゃんは瑠璃丸を銀蠅の一種だと言って捕ろうとしない。
「ホラみろ。バカだろ、バカだろ」
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ゆず(プロフ) - fubukiさん» ありがとうございます! これからもよろしくお願いします! (2021年2月22日 22時) (レス) id: d7263fa231 (このIDを非表示/違反報告)
fubuki(プロフ) - 題名が覚えている百人一首の句なのでとても嬉しくなりました!面白いです。 (2021年2月22日 21時) (レス) id: 8d00889b6b (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - グリみいさん» ありがとうございます!そう言っていただけて凄く嬉しいです。更新頑張りますので、これからもどうぞよろしくお願いします! (2019年9月4日 18時) (レス) id: e1a0e02e53 (このIDを非表示/違反報告)
グリみい - 感動して泣けました!!凄くこのシリーズが大好きです!!応援してます! (2019年9月3日 22時) (レス) id: 460e4835e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆず | 作成日時:2019年8月18日 10時