お客さん(?) ページ24
ピンポーン
「はーい」
何週間か振りに、万事屋のインターホンが仕事をした。
銀さんと神楽ちゃんが出ないのはいつもの事なので、気にもせずに返事をする。
ドアを開けると、黒髪の綺麗な女の子が立っていた。
彼女の服装は、以前見た真選組の隊服と似ている。
少しの不安が僕の胸を過ぎった。
「坂田銀時さん居ますか?」
そうぞ、と僕が中へ促すより先に、彼女が口を開く。
銀さんをわざわざ名指しするという事は、依頼ではなく彼の知り合いなのだろうか。
「はい、居ますけど……。銀さんに何か用ですか?」
「用っていうか、聞きたい事があって。お邪魔して大丈夫ですか?」
「あ、はい。どうぞ」
彼女を連れて万事屋の中へと案内する。
「銀さーん、お客さんですよ」
「おー。ちょっと待てな、今良いところだから」
彼女にソファに座ってもらい、自室の銀さんを呼びに行く。
ジャンプを読んでいるところらしく、なかなか動こうとしない。
が、客間に居る神楽ちゃんの「お前ごっさ美人アルナー、名前は?」という遠慮も配慮も無い言葉が聞こえた瞬間、立ち上がった。
どうやら『美人』というワードに反応したらしい。
かと思えば、あたふたと身なりを気にしている。
時間がかかりそうだったし神楽ちゃんだけに任せておくのも不安だったので、僕は「先行ってますよ」と銀さんに一声かけて一足先に客間へと入った。
「新八ィ、銀ちゃんまだアルカ?」
「身だしなみ整えてる」
「あのマダオは…………」
神楽ちゃんがしれっと毒を吐く。
その瞬間、僕らの会話を聞いていたらしいお客さんがすっくと立ち上がった。
どこか呆れた様な表情で、先程の神楽ちゃんばりに遠慮なく銀さんの自室へと繋がる襖を開け放つ。
「銀ちゃん、遅い」
彼女は、そう銀さんに言い放った。
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ゆず - 亜水さん» 総悟のSが初めて発揮された回。私結構お気に入りです。 (2019年7月16日 20時) (レス) id: e9f8937968 (このIDを非表示/違反報告)
亜水 - 本当だぁ!更新するの早いですね!凄い!あのカエルアニメで観たときマジで苛ついた!総悟あのまま首はねちゃえばいいのにって正直思いました。でもまあ最終的には焼かれてたんで良かったです♪ (2019年7月16日 20時) (レス) id: 9d2ec575ec (このIDを非表示/違反報告)
ゆず - 亜水さん» ありがとうございます!このシリーズを更新するのは私自身楽しいので、ドンドンしていけたらと思います。 (2019年7月15日 22時) (レス) id: e9f8937968 (このIDを非表示/違反報告)
亜水 - 桂優しいな〜再開場面、感動しました! (2019年7月15日 11時) (レス) id: 9d2ec575ec (このIDを非表示/違反報告)
亜水 - めっちゃ面白いです!読みやすかったです!更新頑張って下さいね次も観させていただきますので、よろしくお願いいたします! (2019年7月14日 17時) (レス) id: 9d2ec575ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆず x他1人 | 作成日時:2019年7月10日 22時