チビ ページ6
俺がマヨ方達と道場で稽古している間に、Aとかいう奴が近藤さんの家に住む事が決まっていた。
当然、俺も土方も反対した。
どんな奴なのかも分かんねェ、今日会ったばかりのガキだ。
わざわざそこまで世話を焼いてやる義理もねェだろう。
なのに押し切られて、次の日からは野郎だけだった道場に、ソイツも加わっていた。
「……チッ」
何か苛つく。
それは女のクセに木刀なんか振り回してるソイツの所為かもしれないし、ソイツにデレデレしてる連中の所為かもしれなかった。
近藤さんはずっと、ソイツに付きっ切りだ。
新入りに興味があるのか、ソイツが怪我でもしたら大変だと思っているのかは分からなかったが、もし後者だとしたら、そんな心配は必要無いように思える。
やけに慣れた様子で素振りをしているのだ。
前に居たって言う寺子屋で習ってたのかは知らねェし興味もねェが、そういうところも益々苛つく。
少しチョッカイを出してやろうと、俺はソイツに声をかけた。
「おいチビ」
「お前に言われたかねェ」
女とは思えねェ口の悪さは取り敢えずスルーして、要件だけ伝えた。
「俺と勝負しろ」
「……は?」
その間抜けな声がチビのモノだったら面白かったんだが、残念ながら近藤さん。
チビは何の感情も顔に映さず、コクリと頷いた。
「良いよ」
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作者名:ゆず x他1人 | 作成日時:2019年6月18日 22時