気付かされたこと8 ページ35
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次の日の朝、というより昼間近。朝昼兼用のごはんを作っていると
「おはよう」
そう声をかけてきたエスクプス氏。
「おはようございます、エスクプス氏、ドギョム氏」
そう答えるとエスクプス氏は不満げな表情を浮かべていた。
いつも通りテーブルに着き、ご飯を食べ、明日でこの生活も終わりだなんて話している時だった。
飼い猫のあんこがきちんと閉まっていなかった扉からリビングへと入ってきた。
「あ、あんこダメでしょ」
そう私が言うと一目散にドギョム氏のところへと駆け寄り隠れる。
初日からあんこはドギョム氏にデレデレですぐに懐いていた。
飼い主がどちらかわからなくなるほど。
そんなあんこを撫でながら
「あんこはかわいいね〜」
そう口にするドギョム氏。
あまりにも自然だったから私たち2人とも聞き逃してしまいそうだった。
え！とエスクプス氏と顔を見合わせる。
あの声が出なくなっていたドギョム氏が話したのだ。
本人も送れてその事実に気がついたようで目を丸くして口を大きく開けて驚いている。
私たち2人もきっと同じ顔をしていただろう。
「ヒョン、Aさん、僕の声聞こえますか？」
そう確認するかのように尋ねてくるドギョム氏。
慌てて私とエスクプス氏は
「聞こえるよ！」
「聞こえてます！」
そう言うとあんこを抱きながら撫で、泣き始めるドギョム氏。
私たちには弱音を吐いてこなかったけれど、きっと苦しさと不安と闘っていたのだろうと思う。
エスクプス氏まで泣き出しドギョム氏に抱きつく。
「クプスヒョン、Aさん本当にありがとう」
なんて涙声で鼻を啜りながら言うものだから、私も思わず2人に抱きついて喜びを分かち合った。
チームっていいなと思わされる瞬間だった。
誰かと深く関わる事を避けてきたこの1年だったけれど、彼らのおかげで私は人との繋がりの大切さを感じ、少しずつ取り戻しつつあるのだと気付かされた。
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ｷﾝﾓｸｾｲ(プロフ) - なみさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！ちょっと更新が停滞していますががんばって書きます♪ (2019年12月15日 20時) (
レス) id: be042a805d (このIDを非表示/違反報告)
なみ(プロフ) - はじめまして(^^)感動してウルウルしながら読みました。大好きな作品のひとつになりました！ (2019年12月15日 14時) (レス) id: ea29a86258 (このIDを非表示/違反報告)
ｷﾝﾓｸｾｲ(プロフ) - ちこなさん» 再度コメントありがとうございます。そう言って頂けると嬉しいです！気まぐれ更新ですが、これからもお付き合い頂けると幸いです♪ (2019年12月3日 19時) (レス) id: be042a805d (このIDを非表示/違反報告)
ちこな(プロフ) - 長編の予感嬉しいです！主とメンバーのやり取りが可愛くて何度も読み返したくなるお話しだと思います。これからも更新楽しみにしております (2019年12月3日 16時) (レス) id: 007cf2a6d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ボッチャ | 作成日時：2019年12月3日 15時
