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不思議の国の住人1 ページ17
‘
カシャッ カシャッ カシャッ カシャッ
耳元から機械音が聞こえてくることに気がついた
何の音だろうと目をこすりながら欠伸をする
私の作業室は狭いので 隣のウジ氏の作業室でジュン氏を待っていたのだが
いつのまにか ソファで横になって寝てしまっていたみたいだ……
カシャッ カシャッ カシャッ カシャッ
機械音がまだ鳴り続けている
ようやく私の脳が起動しはじめる
「あぁ〜 Aちゃん起きちゃった」
残念そうに言いながら 写真を撮っていたスマホの画面から 私の方へと振り向くジュン氏
ジュン氏と私の顔の距離はわずか5センチほど
驚いてソファから飛び退いてしまった
「そんなに驚かないでもいいのに〜 寝てるAちゃんも可愛いけど この至近距離でみるAちゃんも可愛い〜」
「……何やってるの」
ようやく自分の置かれている状況を理解して キレ気味に尋ねる
「セルカに決まってるでしょ」
さも当然のようにジュン氏が答える
カシャッ
「怒ってるAちゃんも可愛い〜」
’
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作者名：キンモクセイ | 作成日時：2019年10月20日 23時
