41話 ページ42
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『黙っていても何も話は進まないよ』
と厳しい諸伏さん。
「…ごめんなさい降谷さん。
私はそれでも警察官になりたい。どうしてもやらなきゃいけないことがあるんです。
私がやらないといけないの、私しか出来ないんです。
そのためなら私の命だってかけられる。
この選択を諦めたら私は絶対に一生後悔します。
譲らない。」
熱く話しすぎてしまっただろうか。黙っている伊達さんと諸伏さんを見ると案の定驚いている。
勝手に気まずさを感じてしまって私まで黙ってしまう。
しかしそんな空気を破ってくれたのは意外な人物だった。
『ここまでの気持ちがあるんなら俺は協力するぜ。』
『はあ!?班長本気か!?』
『ああ。しっかり気持ちが続くならだがな。』
「!!!…伊達さん、ありがとうございます!!」
『うーん、俺は保留かな。
正直、本当に折れないなら止めてもどうにかして試験受けたりするだろうしアイツらどうしようもないからね。』
つまりこれは勝手に入ってしまえばこっちの勝ちと言うことだろう。
「ありがとうございます…!!」
と言うと微笑む諸伏さん。
『ヒロ!!お前まで!!』
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降谷さんにあの後私に2人で話したい、と言われた。
そのため今は諸伏さんたちと別れて降谷さんの車の中だ。
『…僕は何も知らないうちに君がどこかに行ってしまいそうだから怖いんだ。
君の全てを知りたい。』
「…降谷さんにだけ私の“やらなきゃいけないことを”伝えようと思います。
けど、絶対に誰にも口外しないと約束してください。
もし口外した場合私は二度とあなた達の前に姿を見せません。」
『…わかった。』
伝えることがとても怖くて、手が震える。
そして私は、別世界から生まれ変わったこと、ここは漫画の世界であるということ、そしてその内容の一部、原作で亡くなった彼らをどうしても助けたいことを伝えた。
これは最終手段だった。けど、これを伝えるしかなかったのだろう。
正直こんなこと言われたら離れて行く人もいると思う。
なにも言わない降谷さんを見て、不安から俯く。
しかし次の瞬間、私は彼の腕の中にいた。
『今まで本当によく頑張ったな。
ありがとう、萩原を助けてくれて。
ありがとう、この世界に生まれてきてくれて。
これからAちゃんは1人じゃない、僕がついてるよ。
何があってもアイツらを一緒に助けよう。』
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そば粉(プロフ) - ヨザクラさん» ありがとうございます!!これからもソワソワしていただけるように書いていきます!警察学校組登場まであと少しお待ちください! (2022年6月3日 8時) (レス) @page18 id: 16cd9ffa67 (このIDを非表示/違反報告)
ヨザクラ(プロフ) - とても面白いです!続きが気になってソワソワします!全員にフラグ立ってーーー!!!頑張ってください!楽しみにしてます! (2022年6月2日 9時) (レス) @page14 id: f4c5d262a2 (このIDを非表示/違反報告)
そば粉(プロフ) - ひええそんなこと言ってくださる柑橘類様尊すぎませんか(?)ありがとうございます!!そのお言葉がモチベーションになります!!! (2022年5月31日 0時) (レス) id: 16cd9ffa67 (このIDを非表示/違反報告)
*柑橘類*@馬鹿同盟(プロフ) - えっ尊いですね(?) 応援します! (2022年5月29日 19時) (レス) @page6 id: dcab7e85b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:そば粉 | 作成日時:2022年5月27日 11時