検索窓
今日:71 hit、昨日:97 hit、合計:93,062 hit

第18話 ページ19

__起きろ、A。

体を揺さぶられ、眠っていた意識が浮上していく。ゆっくりまぶたを上げた。

なんだか、体が変だ。熱い…?背中あたりが特に。

…あれ?なにこの湯気?

よく見れば、湯気はかなりの勢いで私の体から出ていっている。何が起きているか分からないが、なんだかこのままではまずい気がした。

『く、クロロ。これ、なに?』
「まさかこのタイミングで念が覚醒するとは。少し妙だけど…まずはなんとかするのが先か」
『ねん…?』

ねん…念!?え、念!?精孔を開いたってこと!?
私今から念を使えるようになるんですか!?

急すぎて驚きを隠せない。いつかは絶対使いたいと思っていたけど、まだ無理だと思っていたのだ。

「A、オーラは見えてる?」
『湯気みたいな…』
「Ok、それだ。詳しい説明をしている時間はない。俺の指示に従ってくれ」

その言葉に頷き、クロロの指示を待つ。

まずはそのオーラを体に留めるよう念じて構える。目を瞑り、オーラが血液のように全身を流れるイメージをする。そしてその流れをゆっくりにし、体の周りで揺らいでいるイメージをする。

「…上出来だ。目開けていいよ」

言われた通りに目を開ける。噴き出ていた湯気は自分の体を纏っている。見えない布を全身に着ている感覚。

『…変な感じがする』
「すぐ慣れるさ。その感覚を忘れないように」

その後に念の説明を受ける。
念について覚えていないこともあるので、説明は本当にありがたい。

「にしても変なタイミング。念の攻撃を受けたわけでもないし、Aは座禅も瞑想もしないだろ?」
『全然してないよ』
「だよね、Aにはそんなの出来ないよね。途中で寝てそうだし」

失礼な。

私がむっとしたのを見て、クロロは笑いながら"ごめんごめん"と謝ってきた。ごめんと思うなら頬をつんつんつつかないで欲しい。

念の覚醒の為に精孔を開ける方法は二つ。

一つ目は、座禅や瞑想などでオーラの流れを体感することでゆっくり開く方法。

二つ目は無理やり開く方法。他人のオーラをぶつけることで、閉じられた精孔をこじ開けることが出来る。

ただし、ゴンやキルアに念を教えたウイングさん曰くこれは"外道"。最悪死ぬ可能性もある為あまりお勧めは出来ない方法のようだ。

クロロが言いたいのは、今回の私のケースがどちらでもないということだろう。

「てことはAも特質系かもね。先天的な能力が目覚めたのかもしれない」

なるほど、それなら納得できる。

第19話→←第17話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (257 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
735人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

推しの命は私の命 - 番外編だけでも書いてくれ (3月2日 21時) (レス) id: be6e33eff1 (このIDを非表示/違反報告)
あいす - クロロがドロドロしていて凄い刺さりました,,😭めちゃ面白いです!!応援してます!!!! (9月29日 13時) (レス) @page28 id: d200d8285a (このIDを非表示/違反報告)
ritsu(プロフ) - 次がすっごく楽しみです!!!頑張ってくださいね! (9月12日 23時) (レス) id: 09c2417c6f (このIDを非表示/違反報告)
みのる - 続きすごい楽しみです!!!待ってます!!! (9月11日 23時) (レス) @page48 id: b8a09115f0 (このIDを非表示/違反報告)
伊波トウナ(プロフ) - めっちゃ面白いです!続き楽しみにしてます! (5月3日 12時) (レス) @page48 id: ce08f5279c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ナキサ x他1人 | 作成日時:2021年8月27日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。