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A「...。」
涼介「...。」
A「あ、落ちた。」
音もなくふっ...と落ちた。
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灯りが消えたのは涼介の手元の方だった。
涼介「...それはずるくない?」
間もなくして私の方も溶けるように消えた。
そのどこか甘い口調の聞き方のほうが数百倍ずるいと思う。
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涼介「そんなに俺に一発芸やらせたいの?」
A「...やりたいならどうぞ。」
涼介「やんねえよ。」
バカ、と笑った涼介が残骸を片付ける。
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涼介「帰ろ。」
立ち上がった涼介が、私の下駄を片手に、手を差し出した。
A「...あの時も、こんな感じだった?」
一瞬、固まった涼介が視線を落とす。
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A「靴を拾ってくれたあの人が私の初恋なんだけど...」
涼介「知ってる。」
...え?涼介に言ったことなんてあったっけ?
いや、ないと思うんだけど。
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一体いつの話だ、と頭が混乱し始める。
涼介「前も聞いた。っていうか聞こえた。」
A「聞こえた?」
涼介「学校でユキちゃんと話してるとこ。」
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...そうなると、結局涼介にもゆうくんにも聞かれていたということか。
もしかしたらこのふたりのほかにも聞いていた人がいるかもしれない。
別に他はいいけど、このふたりに聞かれることの方がアウトすぎでしょ。
しかもデジャヴだ。
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A「じゃあ、...」
涼介「Aたちが話してるの聞いて、裕翔じゃねえよ、って思ったよ。」
裕翔じゃない?と言ったのはユキだ。
まあそれにそうかもしれないと思ったのは私だけど。
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涼介「でもそこで、それ俺だけどって言うのもなんか違うと思うし、昔と違って今はお前裕翔といる方が多いじゃん。
今日も祭り裕翔と行くって言われて、あいつに先越されたって正直焦ったんだけど。」
ふわり、と抱きしめられたことに気づくのに数秒かかった。
涼介「俺が言う前に好きとか言うのはずるいでしょ。」
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あすみ(プロフ) - mimuheysayjumpさん» 全部ですか?!めちゃくちゃ嬉しいです!ありがとうございます…!! (2019年9月27日 10時) (レス) id: 9eb015a482 (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - りいめろさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです( ; ; ) (2019年9月27日 10時) (レス) id: 9eb015a482 (このIDを非表示/違反報告)
mimuheysayjump(プロフ) - あすみさんの作品全部読ませていただいてるのですが今回もとてもキュンキュンしました!!次の作品も楽しみにしています!!これからも応援していまし! (2019年9月17日 23時) (レス) id: 7805199817 (このIDを非表示/違反報告)
りいめろ(プロフ) - はじめて、あすみさんの作品を読ませていただきました!とてもきゅんきゅんしました!続きが気になります!これからも頑張ってください。 (2019年9月13日 18時) (レス) id: 42530977bf (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - りぃささん» そうなんですね!コメントまでありがとうございます!茶道っておしとやかな女の子のイメージがあるのでいいですね! (2019年8月28日 14時) (レス) id: 2c865b7169 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あすみ | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/0059_asumin
作成日時:2019年8月6日 12時