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side 相澤 消太
状況はけたたましく移り変わった
突然電話が鳴り翼が飛び起きた
それと同時に郁は目の前に現れたお年寄りの霊から両親が死んだと聞かされた
翼は郁を連れてパジャマのまま家を飛び出し翼を広げて病院まで飛んだ
そして目にしたものは
翼「…父さん？母さん？」
白い布が被せられた両親の姿だった
この日が【両親がいなくなった日】か
わんわん泣く翼の隣でこちらを見ている両親を見つめる郁
周りの大人たちはそれを哀れむように静かに俯いた
また場面が変わった
どうやら両親の葬式らしい
2人に親戚はいなかったらしく翼が周りの大人たちに挨拶していた
郁は目の前に立つ両親を見ている
周りの大人たちには見えていないから呆然としているようにみえるだろう
『…お父さん、お母さん』
父「ごめんな、郁」
母「ごめんね、郁」
棺桶に花を手向けたとき両親は悲しそうな顔で郁に言った
父「ごめんな、郁
お父さんとお母さんはもうお前たちとは一緒に居られないんだ
翼と2人で仲良く暮らすんだぞ」
母「ごめんね、郁
もっともっとあなたたちのそばにいたかった
…あなたたちの成長を見守りたかった
でも、もうここにはいられないの」
『…っう、うぁぁぁぁん！！』
きっと郁は幽霊がみえるからまだ両親と居られると思っていたのだろう
だが郁の両親はふぅっと消えてしまった
いきなり泣き出した郁を翼はなんとか慰めようとする
周りの大人たちは哀れむだけだった
その時、オールマイトさんが2人に声をかけた
郁は顔を上げオールマイトさんを見つめる
なんでも言えと言ったオールマイトさんに郁が頼んだものは
『お父さんとお母さんを返して』
誰もが驚いた
返せるわけがないのだから
できないと言ったオールマイトさんに郁は大声あげる
『…お父さんとお母さんが死ぬくらいなら
周りなんて 翼「郁ダメだ！っ』
その続きの言葉は容易に想像ができた
《助けなければよかったのに》
親を失った子どもからすればそう思ってしまうのかもしれない
郁はその後も泣き続け、翼が手を引いて連れて帰った
そして場面が変わる
静かな家の中で郁は本を読み、翼はテレビを見ている
翼「…郁、俺はヒーローになるよ」
『っ！？…ヒーロー？』
翼の言葉に郁は恐怖で顔を歪ませた
両親を失った傷はそう簡単には癒えない
翼「…父さんも母さんも死んだけど
体を張ってみんなを守った父さんたちを
俺はかっこいいと思った
だからヒーローになるよ」
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ゆーゆ - 涙線ガバガバになりました…目がパンパンです()本当感動って感じの小説ありがとうございます… (2021年9月5日 2時) (
レス) id: 7bfda9e817 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぁ - 偽りの自分って感じじゃなくて、ただ二人で一人って感じがとても好きです。 (2020年10月18日 22時) (レス) id: 3f15dcefd5 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぁ - 何故か泣いてしまっていました。 (2020年10月18日 22時) (レス) id: 3f15dcefd5 (このIDを非表示/違反報告)
囚人 - 俺、泣いちゃいました。更新頑張って下さい！楽しみにしてます (2018年10月27日 23時) (レス) id: 235e75e60a (このIDを非表示/違反報告)
夜月(プロフ) - 45が抜けてますよ (2018年10月7日 23時) (レス) id: 79e4fb54ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すえさん
| 作成日時：2018年7月8日 13時
