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13号先生を見ると片側だけがボロボロになっていて動かない
呼吸はあるから最大限の応急処置をしておく
体に手を当て治癒を施す
『…応急処置はした
他は？』
梅「みんな大丈夫よ
でもあなたの方が大丈夫じゃないみたい
フラフラしてるわ」
翼「郁、もう限界だ
今すぐ個性を解除しないと」
翼の言葉を聞き個性を解くとゆっくりと意識が遠のいていった
翼「…よく頑張ったね、郁」
薄れゆく意識の中で優しい翼の声が聞こえた
頑張った、かな
頑張れたかな
今度こそ…
目を開けると見覚えのある白い天井
顔を横に向ければ腕には点滴をついていて翼が心配そうな顔で立っているのが見えた
何かを言おうと口を開くと同時に扉が開いた
看「起きたのね
おはよう郁くん、気分はどう？」
顔なじみの看護師さんがちょうど様子を見に来たらしい
個性で翼を可視化すると、慣れたように翼にも挨拶をしてくれる
『…体が少しだるい
どのぐらい眠ってた？』
看「2日間よ
個性の使いすぎね
先生を呼んでくるからちょっと待ってて」
看護師さんが出ていくとゆっくりと起き上がって座る体勢になる
『…他の人は？』
翼「大丈夫
怪我した人たちもみんな命に別状はないよ
ただヴィランの主犯格は逃げた
意識が戻らなかったのは郁だけだったからみんな心配してたよ」
『…そう』
誰も死んでいないと聞いて安堵の息をつく
でも気は緩められない
ヴィランが俺の名前を知ってたし勧誘して来たし
いつ次が来るかわからない
面倒なことになった
先「やぁ、郁くん、目が覚めたみたいだね
翼くんもこんにちは
思ったより元気そうでよかったよ」
笑顔で入って来たのはもちろん主治医の先生だ
名前はそういえば知らない、てか覚えてない
先「まだ安静にしてるんだよ？
今日まで学校が休みでよかったね
…ニュース見たよ
無事で本当によかった」
先生はベッドのそばに来て俺を抱きしめてくれた
10歳からずっとお世話になっているから俺たちのことを自分の息子のように思ってくれている
『大袈裟だよ先生
ちょっと個性を使いすぎただけ
別に怪我したわけじゃない』
俺が笑ってそう答えると先生はパッと俺を離し真剣な顔を向けて来た
先「大袈裟なんかじゃないさ
ヴィランが襲撃してきたんだよ？
普通じゃありえないことだ
生きて帰ってこれたことも当たり前じゃない
君が1番知っているはずだ」
知ってるよ
だからこそ笑うんだよ
傷つかないでほしいから
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ゆーゆ - 涙線ガバガバになりました…目がパンパンです()本当感動って感じの小説ありがとうございます… (2021年9月5日 2時) (
レス) id: 7bfda9e817 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぁ - 偽りの自分って感じじゃなくて、ただ二人で一人って感じがとても好きです。 (2020年10月18日 22時) (レス) id: 3f15dcefd5 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぁ - 何故か泣いてしまっていました。 (2020年10月18日 22時) (レス) id: 3f15dcefd5 (このIDを非表示/違反報告)
囚人 - 俺、泣いちゃいました。更新頑張って下さい！楽しみにしてます (2018年10月27日 23時) (レス) id: 235e75e60a (このIDを非表示/違反報告)
夜月(プロフ) - 45が抜けてますよ (2018年10月7日 23時) (レス) id: 79e4fb54ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すえさん
| 作成日時：2018年7月8日 13時
