サンヒョンならできる! ページ17
他のメンバーはリズムに乗って軽やかにステップを踏む中、
俺だけが何度もタイミングを外してしまう。
『サンヒョン、もう一回!リズム取れてないよ』
振付師の声が響く。
わかってる。自分でも、そこがうまくいってないのは。
でも、何回やっても体がついていかない。
『ごめんなさい.....』と小さくつぶやく声が
音楽の合間に消えていった。
気づけば肩が重くて、視界が滲んでいた。
レッスンが終わり、みんなが水を飲んで笑い合う中
俺は端のベンチで黙りこんでいた。
チームの足を引っ張ってる気がして辛かった。
そんなとき、目の前に差し出されたペットボトル。
サンヒョン『ウタヒョン...』
顔を上げると、いつもの柔らかい笑顔。
「はい、オレンジジュース。疲れたでしょ?」
その優しすぎる声で、胸の奥が少し痛くなった。
サンヒョン『俺、また怒られちゃいました。何回やってもできなくて.....』
「....よし、明日一緒に早く来よう?練習つき合うから」
サンヒョン『え、でも迷惑じゃ.....』
「全然。俺、サンヒョンと踊るの好きだから」
その言葉が、あたたかく染みた。
そして翌朝。
ヒョンは早起きが苦手なのにちゃんと来てくれて、鏡の前に並んだ。
何度も、何度も一緒に動きを合わせた。
笑いながら修正してくれて、俺ができるたびに
「そう、それ!完璧!」と褒めてくれる。
気づけば昨日の重い気持ちは消えていて、
ただ楽しくて、もっと上手くなりたいと思っていた。
そして始まった全体練習。
ヒョンが視線で「大丈夫」と伝えてくれた。
『....おっ、良くなったサンヒョン!』
振付師の声が、今度は明るかった。
サンヒョン『はいっ!』
隣のヒョン達も褒めてくれて、嬉しさを噛み締めた。
帰り道、そそくさと歩いていくウタヒョンを追いかける。
サンヒョン『ウタヒョン!ほんとにありがとうございます、助けてくれて』
「ふふ、じゃあアイス奢ってもらおうかな?」
サンヒョン『え!?僕が!?』
「冗談だよ〜笑」
くしゃっと頭を撫でるヒョンの手はやっぱりあたたかかった。
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作者名:シアン | 作成日時:2025年10月26日 1時


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