本章 13 ページ23
「2人とも汗びっしょりだけど.....ちゃんとウェア替えてるの?」
「あー......忘れてた、な。」
「対して動いてもおらんのにこのザマか....」
汗を拭った2人は不快そうに舌打ちをした。
ほぼ同時のことで、
おかしなところで息は合うようだ。
「お互いに意見を言い合うのは悪くないと思うけど、
度を過ぎたら熱中症で倒れるわよ。」
本当はシャワーを浴びて欲しいところだが、
Dコートからシャワールームまではそれなりに距離があるし、応急処置だ。
学園が広すぎるのは、玉に瑕である。
スポドリとタオルを2人に差し出す。
「おー!サンキュー!!」
「気がきいとんなぁ。おおきに。」
すぐに飲み始めたところを見ると、
喉はかなり乾いていたらしい。
収まることなく溢れ出てくる汗を追いかけるように拭き取る2人。
眼鏡を外して髪をかきあげる侑士君の姿に、胸が不意に高鳴る。
呆然と見つめてしまっていたようで、
向日君に「...香燐?ボーッとしてね?」と尋ねられて我に返った。
侑士君もつられてこっちに目を向けるものだから、
「なんでもないわ」と声だけは平静を保って不自然に目を背けてしまった。
二年生。
身長も大きくならない。
着る服のサイズも変わらない。
靴も22.5cmの中途半端。
外見には何も変化はないのに、
心に渦巻くこの想いは際限をしらない。
───────どんどん大きくなってる。いい加減にしてくれないだろうか。
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√ルート(プロフ) - 返信が遅れてしまい、申し訳ありません!!そんなに気に入って頂けるなんて、悩みながら書いた甲斐がありました...(笑)とても励みになります(≧▽≦) (2018年8月20日 2時) (レス) id: 46231e2a59 (このIDを非表示/違反報告)
ユッキー(プロフ) - このお話、大好きです!文才力すごいですね! (2018年8月16日 3時) (レス) id: 127851c6f5 (このIDを非表示/違反報告)
√ルート(プロフ) - くしぇるさん» 処女作でそんなことを言って頂けるなんて感謝感激雨あられです!新作でお会いできたときには、応援して下さると嬉しいです! (2018年4月28日 11時) (レス) id: 46231e2a59 (このIDを非表示/違反報告)
くしぇる(プロフ) - めっちゃ面白かったです!! (2018年4月26日 21時) (レス) id: bc0907c9ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:√ルート | 作成日時:2018年3月27日 23時