【d!】新人詐欺師は私の心も騙してる？【ci】 (ページ9)

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7個目の嘘。ページ9

sideチーノ

俺に抱きついて、俺の名前を呼びながら
昔のことを掘り出していく。
俺の名前を知っていることに驚いているメンバーに
昔付き合っていたことを話す。
そのまま優しく撫でて、謝罪する。

『嘘吐きっ...バカっ...さいてー...っ...』

チーノ「っ...ごめんな...ごめん...」

『好き...っ』

チーノ「っ...！そう言うん...やめてや...酔ってても...期待したくなるやろ...」

『名前...読んでよ...千里...』

チーノ「...ノダアさん...」

『違う...！そんな呼び方しないもん！！』

チーノ「...A...」

『っへへ...ありがと...』

Aはそのまま意識を手放した。
家は知らないし、気持ちよさそうに寝ているAも起こしずらい...
全員の意見が合い、結局俺の家に連れていくことになった。

鬱「どうせ元カノやねんからええやろ」

トン「ホンマ！モテるやつは羨ましいわ！」

ロボロ「せやせや！」

ショッピ「童帝がほざいてますねw」

ロボロ「あぁ？！お前言うたな？！」

チーノ「煩いわお前ら。ノダアさん起きるやろ」

ロボロ「すいませんでした」

居酒屋の勘定は大先生が払ってくれるらしいので
俺はAを抱えて一足先に居酒屋を出る。
完全に眠ってしまったAは軽くて
心配になってしまう程。
抱き締めたら折れてしまうのではないか
と思うほど細く華奢な腕が俺の首に回る。
そのせいか顔がさらに近くなって...

『んぅ...』

チーノ「っ...あかん...流石にやばい...」

綺麗な寝顔に顔を近づけてしまい
少し頭を振って正常な思考を取り戻す。

いくら夜と言えど、人は通るので
何度かチラチラと視線を感じたが...
すぐそこだから、と割り切って帰路を辿った。

家に着いたらすぐにAをベッドに寝かせる。
軽く布団をかけて、頭を優しく撫でてから
サッと風呂に入って、Aの様子を見に行った。

布団を抱き枕の代わりにして抱きしめているA。
可愛い。
足も絡めていて片方の足は布団から出ている。
よかった、スカートじゃなくて...
スカートやったら間違いなく襲ってた。
断言できるわ。

『千里...』

と、寝言をぽつりとこぼして俺の服の袖を掴む。
俺の元カノ可愛すぎん？
いや元カノにする気はないんやけどね？
無理やり離すのもいただけないし
何よりばり可愛いのでこのまま俺も寝よう。
ベッドによりかかって目を閉じた。