個性分析 ページ26
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雄英高校体育祭。
高校の体育祭でありながら、形骸化による衰退の一途を辿った「かつてのオリンピック」に代わる国を挙げたスポーツの祭典である。
全国各地から注目の集まる雄英高校の体育祭は、ヒーローを志す生徒としても事務所からのスカウトを狙う格好のチャンスとなる。
担任の相澤から告知があってから、参加種目の決定、それに伴う個々人の準備で二週間はあっという間に過ぎた。
『出久〜〜〜どうしよう』
教室で疲れた声をあげるのはAである。
午前中の授業が終わって昼休みになったとたんに机に突っ伏し、幼馴染の出久を呼ぶ。
『個性強化ぜんぜんできんかった…ていうかやらなきゃやらなきゃとだけ思って結局ほとんど何もしなかった…昨日も遅くまでYouTubeで動画見漁ってたほんとやばい…』
「ぼ、僕もこれといってできたことはないよ！自分の現状をちょっと整理できたくらいで…！」
謙遜しながらちゃっかり準備を整えているのが出久である。
Aからのジトッとした半信半疑の眼差しに、出久は思わずたじろいた。
「Aの個性は強化が難しそうだよね。能力の増加は精神力…集中力とかに起因するのかな？」
『ね！物理攻撃タイプじゃないから個性強化するっつっても筋トレとかじゃないし。具体的なプロセスが見えないんだよね…課題が明確化しない』
「こないだから疑問に思ってたんだけど、Aの個性って複数の相手に対しても有効だったんだね」
『あー…』
出久が指しているのは、例の敵襲撃事件の際のことである。
体育祭が終わるまでは言うか言うまいか決めあぐねていたことだが、A組の生徒には手中を明かしてもいいかとAは口を開いた。
『や、こないだ初めてやった。し、初めて、出来た。今までは特定の一人にしか発動できなかったけど、こないだはぎり二人いけたね』
「え…え！？そうだったの！？」
『やっぱり出久が言う通り精神力に深く関係してるのかもしれない。こないだのは完全に、火事場の馬鹿力だと思うけど。でもあれ、制御できる範囲がどこまでなのかは自分でもわからなかった。脳無の動きを止めておくのが最優先だったからそれは出来てたけど、ほんとはあの男の挙動も制御しようとしてたんだよね。でもできなかった』
「そうか…まだ現段階では制御できる人数、事象ともに限界があるのかもしれないね。Aの個性はまだまだ未知数だ…！」
すかさず出久はAの個性に関する情報をノートにメモした。
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スカイ(プロフ) - コメ返してくれてありがとうございました！めっちゃ面白い...最高です！今後に期待します！ (2018年6月19日 20時) (
レス) id: fe3517b453 (このIDを非表示/違反報告)
卯月(プロフ) - スカイさん» 感想ありがとうございます！勢いで書きなぐっておりますが、楽しんでいただけたようで嬉しいです＾＾ (2018年6月17日 23時) (レス) id: 23b7097a95 (このIDを非表示/違反報告)
スカイ(プロフ) - 本当に好みのシチュです！完結まで絶対見ますねー (2018年6月17日 19時) (レス) id: fe3517b453 (このIDを非表示/違反報告)
スカイ - 面白いです！頑張ってくださいね！ (2018年6月17日 16時) (レス) id: fe3517b453 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：卯月 | 作成日時：2018年6月13日 14時
