赤 と 緑 の 愛 情 。

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熱っぽい体が水分を求めて、目が覚めた。



「ん”…」



しばらく水分を捕ってへんだけでこんなに喉ってカサカサになんねや。

だいぶ軽くなった体を起こす。


何時かな、と時計を見上げると。
時計の下で舟を漕いでるすばる君が。

…仕事忙しそうやったし疲れてんのかな？
起こさへんようそーっとベッドから降りた


…つもりやってんけど、大人の男の体重移動にベッドはギシ…と音を立てた。

痩せろっていう神様のお告げ？





渋「…何してんねん」

「水飲もうと思って…ごめん、起こして」






すばる君は謝んなボケ、と暴言吐いて部屋から出て行く。

…俺をベッドに横にならせたまま。


分かってる。
ボケって言うのは照れ隠しやんな？
水分とりに行ってくれる自分の優しさが恥ずいねんな？

やっぱ好きやわ…とかしみじみ思って急に恥ずかしくなる、アホか俺。








渋「…水よりスポドリのがエエやろ？」



きゅ、ってペットボトルが開く音。






渋「口移しする？」

「っは！？」





バサッと勢いよく起きてもうて頭痛い。

すばる君はアホか、ジッとしろ と、またも口悪く言う。






渋「冗談やわ」






なんだ。



…なんだ、って何やねん！







すばる君から受け取ったスポドリを飲む。

あー五臓六腑に染み渡る！これ酒やないけど！





渋「…垂れてんで、お前」

「え」

渋「園児か、お前は」








すばる君はギシっと手をベッドに置いて








「…っ」








ぺろ、と俺の唇を舐めた。

ばち と目が合えば、ここはたちまち異空間になる。

時間が止まったみたいに
磁石のS極とN極みたいに
俺の心はすばる君を求める。引き寄せられる。


すばる君の真っ黒な瞳にずっと見つめられたくて。


はっ、とすばる君が短く笑う。






渋「何、アンコール？」




意地悪そうにニヤッと笑うすばる君。
頷くと二回、大きく瞬きをした。





渋「しゃーないなー」







唇に落とされる。
心もすばる君にどんどん落ちていく。

身も心も、あなただけ。






…そう思えるのはすばる君だけやから。









第一部【完】

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ラッキーエイト曲！

渇いた花

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