ロイヤルミルクストーリー (ページ19)

今日:1 hit、昨日:21 hit、合計:39,881 hit

19 ページ19

.

「 … びっくりした。大声出すなや、近所迷惑やろ」

「だって、俺、そんな軽ないもんっ！章大さんひと筋やのに、そんなん言われたらショックや …っ」

「もぉ、声でかいって！わかったからっ」

恥ずいヤツやなぁって、章大さんあんまりやわ。

「章大さんの鈍ちん！」

「わっ、ホースこっち向けんなや！」

2人とも水浸しになって、出て来たマルさんに珍しく怒られた。

「自分ら何やってんねんっ！二階に着替えあるから早よ着替えてきっ」

「お前のせーや」

「章大さんが俺を揶揄うからや」

初めて上がった二階はワンルームみたいな感じの簡易キッチンと奥にシングルのパイプベッドがある。

きっと、仮眠室的な用途で使われてる感じ。

章大さんは押し入れを開けると、衣装ケースの引き出しからタオルを出して俺に放り投げた。

「シャツとエプロンはクローゼットから適当に合わせや」

そう言って濡れた服を潔く脱ぐ。

… 色、白っ。

そんでもってわりと筋肉もあってアスリート体型？無駄な肉がない綺麗な体。

「見んなや、変態」

「なっ、健全な男子高校生やもんっ！見るっちゅーねん！」

「健全な男子高校生は男の裸なんかガン見せんわ」

「好きな人やねんもんっ！見るっ！」

「佐野」

着替えた章大さんがタオルで髪を拭いながら呆れた風に苦笑する。

「この前のアレは事故というか気の迷いとゆーか … 、若気の至りやって思う事にする。やから、俺なんかやなくて年相応の可愛らしい女の子とちゃんと恋愛してみ？つーか、そうせなあかん」

「…… 何、それっ。事故でも気の迷いでもないっ。俺は章大さんにキスしたいからしたんやもん！俺の気持ちまで否定せんといてっ」

「佐野 … っ」

「こらこら何を言い合いしてるん？章ちゃんもムキになって一体どうしたんや？」

お客さん来るから早よ降りてきてやってマルさんに咎められて、いったんはそこで終わり。

舌打ちした章大さんが部屋を出て行く。

ああ、泣きそう。

なんなん。
なんでこーなるっ。

.