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眼が見えなくなった分、聴力がずば抜けて良くなっていた。
ダメなものを補う、生きていく為の摂理。
だから、彼の声であろう事にも気付く事が出来て、
「 おっさん何やってんねん。次、降りようか」
痴漢に遭っていた彼を救うべく、近付いた。
涙目で俺を見つめるその顔にどきりと鼓動が跳ねる。
だって、知っているのは笑ってる顔やったから。
そんな顔見たことが無かった。
しょーたさん。
夢の中で何度も呼んだ名前。
ソンナカオモデキルンヤ？
湧き上がる苛立ち。
なんで？何よその奴に触らせてんの？
気付いたら彼をトイレに連れ込んでいて、昂りを鎮めるのを無理矢理手伝っていた。
興奮した。
嫉妬してる自分と、もっと違うこの人の顔が見たいと思う自分。
「 これは俺とあなたの内緒ごとやから」
だから、またね 。
そう取り付けて、彼と別れたあと自分の手が震えている事に気付いた。
初めて話して触れた彼はとても甘い蜂蜜みたいやった。
それに、思わずキスしてしまった。
ああ、どうしよう。
会いたい。また会いたい。
── 次の手筈は整っていた。
大病を患っていた息子に両親はひどく甘かったから、
学校を替えたいと訴えれば直ぐに編入手続きを取ってくれた、マジ容易い。
そうしてまた再会した、しょーた先生。
俺を見た途端ひどく狼狽えた表情もめちゃくちゃエモかった。
屋上が俺たちの逢瀬の場所。
空を見上げるしょーたさん。
他愛ない話をして、この人との距離を詰める。
あー、その顔もいいね。かわいい。
男の人相手にそれも随分と年上の人やのに、ほんま何言ってんねんって。
でもこの人に囚われている自分。
ねえ、この人はあなたの何？
あなたもそうやったん？
俺みたいに、
……… 俺が、あなたみたいに。
ちゃう。
そんな訳ない。
「佐野 …？」
「どーしたん？しょーたさん」
「 …… 学校では先生やろ？」
「うん。しょーた先生」
仰向けに寝転がる彼の上に馬乗りになって視界を遮るべく覆い被さる。
視線が重なって、瞳に映るのは俺の顔。
もっと見たくて近付くと自然と触れ合う唇。
身動かないのをいい事に好きに口づける。
けれど、彼の手が胸を押した。
「 … あかんって 、もぅ 」
目をうるませて、直ぐにずくずくになるやらしい人。
こんな顔知っているのも俺だけ。
── いまだに見る夢の中のしょーたさんは笑っている。
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chugi(プロフ) - 華月さん» 記憶喪失ネタを思いついたのですが、きっと書き切れないだろうとこんな短編に😆お互い大事過ぎて切ないのがお伝えできていれば😊さのやすの未来に幸あれ！！コメントありがとうございますー❣️ (2022年1月30日 21時) (
レス) id: 74696fc9b7 (このIDを非表示/違反報告)
華月(プロフ) - うわぁぁぁ😭😭😭佐野くんのまっすぐ過ぎる愛情も、愛ゆえにそうしそうなヤスくんも…いとしすぎて切ない😭😭😭さのやすの未来に幸あれ！！ (2022年1月30日 21時) (レス) @page48 id: a0ab68cfff (このIDを非表示/違反報告)
chugi(プロフ) - めろんぱんさん» わたしの方こそありがとうございますっ🥲 (2022年1月30日 13時) (レス) id: 74696fc9b7 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - はぁぁあすきです ありがとうございます涙 (2022年1月30日 12時) (レス) @page48 id: 778b61c141 (このIDを非表示/違反報告)
chugi(プロフ) - 華月さん» 難曲と外での歌唱にもしかしてまた届かないんじゃ…😨との心配を吹き飛ばしてくれましたね😆ほんと良かったー❣️佐野くんブログでしょーたさんに報告した事言ってくれないなーと待機中でございます^ ^うへへっこちらこそありがとうございます！ (2022年1月19日 8時) (レス) id: 74696fc9b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：chugi
| 作者ホームページ：
作成日時：2020年9月27日 9時
