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部屋に入ってきたのは。
『えぇ?!』
ミキ…?!
「よっ」
さらっと私に片手をあげる。
り「ミキちゃん、こっちこっち」
りょうくんが手招きして、私たちの方に歩いてくる。
と「なにどういうこと?」
としみつが私に耳打ちする。
『…私も知りたい』
り「イベント、呼んでたんだよね」
「まじで興味なかったけど、普通におもしろいね」
いやいや。聞きたいの、そこじゃないから。
『え、いつのまにそんな仲に…』
り「あぁ、Aに振られてやけ酒してたら、ミキちゃんが慰めにきてくれたんだよね」
「説教しに、ね」
り「つんつんしてるけど、実は優しいんだよなぁ」
「ずっと優しいけど、私」
なにこの空気感。
ミキの腕を掴んで、部屋にすみに連れてくる。
『え、なんなのそのラブラブ感は』
「弱ってる男って、可愛いよね」
笑顔で遠くを見つめるミキに、ため息が漏れる。
『…本気?』
「割と本気。説教しに行ってから、しょっちゅう呑んでんだけど。超いい感じ」
『付き合うの?』
「あっち次第かなぁ」
ミキと2人で、そっとりょうくんの方を振り返る。
としみつになにやら事情聴取されていたらしいりょうくんが、私たちの視線に気がついてにこっとする。
り「じゃあ、俺ミキちゃん送ってくるから」
立ち上がる。
「A。またゆっくり話すわ」
り「そういうわけで。もう心配いらないよ、としみつ」
仲直りできてよかったね、とりょうくんとミキが声を揃えて言った。
そのまま、仲良く部屋を出て行く。
と「…」
『…』
と「切り替え、早っ」
イタリア人の考えてることは、分からない。
結局のところ、仲直りしたおかげで、としくんに我慢せずに思ってることを言えるようになって。
りょうくんに感謝、なのかもしれない。
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にじます - 見ててめっちゃキュンキュンしまくりでした!としくんがとにかくカッコよすぎました!ありがとうございます! (2021年1月29日 2時) (レス) id: a756719d9f (このIDを非表示/違反報告)
ちょんみる - またそれかよ。からの、一生推してろ。で胸がぎゅん!ってなりました…泣 完結までお疲れ様でした! (2020年6月1日 23時) (レス) id: 8b6be204f6 (このIDを非表示/違反報告)
かほ(プロフ) - 素敵すぎました……思わずスクロールして続編探してました笑 (2019年12月15日 3時) (レス) id: de131514da (このIDを非表示/違反報告)
ワイ - あー!終わってしまった、、めっちゃ良い作品でした!ありがとうございました!プロポーズ後の、物語みたいです! (2019年7月27日 0時) (レス) id: 66a772a320 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅっちゅ(プロフ) - ももねさん» ありがとうございます〜!!続編…ネタがたまったら挑戦してみたいです!! (2019年7月24日 23時) (レス) id: 28ddd181e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゅっちゅ | 作成日時:2019年7月12日 1時