#32 ページ32
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ソファに座って、そわそわ待つ。
かすかにシャワーの音が聞こえる。
なにこの状況。
冷静にやばくない？
推しの部屋来ちゃったよ。
何をしていいかわからず、正面に見えるフィギュア達を見つめる。
ガチャっとドアが開く音がして、振り返る。
と「おまたせ」
『早かったね』
と「バカ急いだげ」
バスタオルを首にかけたとしみつが、近づいてくる。
髪がまだ湿っている。
え、えっろ…
溢れる色気に、ぶっ倒れそうになる。
色気をまき散らしたまま、私の隣にどさっと座る。
ゆっくり話したい、って言ってたけど。
なにを話すんだろう。
よくわからない、私たちの関係について？
でもその話をすると、まためんどくさい女になってしまう。
としみつが、横目で私を見る。
『…なに？』
と「…俺のこと、どう思ってんの」
なにその質問。
緊張するじゃん。
『世界でいちばん大好きな、推し』
私の答えを聞いて、がっくり肩を落とす。
え、不合格？
と「やめん？その、推しって言うの」
『じゃあなんて言えばいいの？』
大好きな人。
推しを超えて、まじで恋してますって言ったら、としくんはどんな反応するのかな。
それは怖くて言えない。
なんだか不機嫌そうな顔で、私を見る。
よいしょっとあぐらをかいて、体ごと私の方を向いた。
私も合わせて、としみつの方に体を向ける。
と「なぁ」
としみつが、私の手に触れた。
あったかい手。
一気に意識が手に集中する。
『…なに？』
と「ちゅーしていい？」
真顔で言われる。
心臓が、きゅってする。
『…ファンには、手出さないんじゃないの』
ほんとは期待してるのに、つい予防線を張ってしまう。
キスなんてされるわけない。
私の言葉に、ちっ、と舌打ち。
と「お前が、ガチ勢なのが悪いがや」
『それは！としくんがかっこいいのが悪いんでしょ！』
と「かっこいいのはしょうがねーだろ！」
『じゃあガチ勢なのもしょうがないじゃん！』
と「あぁーもう！どうしろっつーんだよ！」
頭をがしがしかいて、突然立ち上がった。
『どーしたの？』
と「…寝る」
すねた顔で言う。
『え、じゃあ私帰る？』
と「…帰らんくていいよ」
ど、どういうことでしょうか。
と「泊まってけば？」
まじで？
展開についていけない。
としくん、なんか怒ってるよね？
もう帰れって言う場面じゃない？
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こは(プロフ) - 胸が…ぎゅーーーってなった……すきです…ありがとうございました…（?） (2020年4月23日 12時) (
レス) id: 78e7bcbdad (このIDを非表示/違反報告)
ぴ(プロフ) - う、うわぁ、ありがとうございます、ちゅっちゅさんの文才ありすぎ羨ましいです、、、頑張ります泣 (2019年7月19日 8時) (レス) id: f2a0ee3fb7 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅっちゅ(プロフ) - ぴさん» ぴさんの見てます！（笑）がんばってください（笑）ありがとうございます！！ (2019年7月19日 1時) (レス) id: 28ddd181e2 (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - 何回読んでもキュンキュンさせられます！ (2019年7月13日 1時) (レス) id: af508cf9f8 (このIDを非表示/違反報告)
ハルキ(プロフ) - キュンキュンが止まらない作品でした！ありがとうございます！また新たな作品も楽しみにしております！ (2019年7月12日 7時) (レス) id: 08df1f4a97 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゅっちゅ
| 作成日時：2019年6月12日 1時
