能力 ページ22
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どうして、どうして?
望んでもない体質のせいで
全てが一変してしまった
生活も環境も
人生そのものが変わってしまったみたい
わたしには、今、居場所がない
隼「Aちゃん、」
『あ…、ごめん、なさい…。わたしのせいで、亜嵐くん…』
龍「誰もAちゃんのせいなんて言ってないで」
『あの、わたし…出てくから…』
涼「…やっぱり説明しとくべきだったんじゃないの」
裕「そやなぁ、隼」
隼「でも、亜嵐くんが言うなって…」
龍「今、亜嵐くんがどうこう言ったってしゃあないやろ。Aちゃん、こっち座りや。僕らのこと、ちゃんと全部話す」
戸惑ってその場に留まってたら
メンディーさんが優しく背中を押してくれた
ソファに座ったら
隼くんが一瞬だけわたしを見て
すぐに目を逸らして話し始めた
隼「最初にさ、俺ら7人って何かしらの能力を持ってる…って話したよね」
『…うん』
隼「それぞれ簡単に言うとね、亜嵐くんが瞳、涼太くんが頭、龍友くんが声、玲於が耳、メンさんが鼻、裕太くんが感覚…なんだ」
『…?』
隼「全部説明すると長いから今は端折るけど、この能力の中で一番力を持ってるのが亜嵐くんの瞳の能力。目が合った相手を支配できちゃう、ちょっと怖い感じのやつ」
『し、はい?』
隼「この能力って自分で制御できないやつでさ。実は亜嵐くん…、その瞳のせいで陸上のライバルだった親友をなくしてて、」
『…え?』
隼くんの話によると
昔から切磋琢磨してきた亜嵐くんと親友さん
いつも亜嵐くんの方が一歩先をいってたのに
ちょっとした怪我のブランクがあったせいで
親友さんに追い抜かれてしまった
亜嵐くんは特別なαって知られてたから
能力持ちのαのくせに、って心ない言葉を浴びせられて
それが悔しくて、情けなくて、苦しくて
どうしようもない気持ちを親友さんにぶつけた
能力が出てると気づきながら
" お前がいるから俺は勝てないんだ "
" お前なんかもう一生走れない体になればいい "
次の日、親友さんは事故に遭って右半身麻痺の状態に
赤信号だったにも関わらず
道路に出てしまったから起きた事故
亜嵐くんは親友さんの意識が戻った時
どうして道路なんかに、って問い詰めた
" 亜嵐と話してからずっと暗闇の中をさ迷ってた感覚で、何も覚えてない "
その時に、自分の能力のせいだと確信した
それ以来ずっとスランプ状態が続いてる
という話だった
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かれん - 更新される度めちゃくちゃドキドキしながら読んでます!!!DREAMERSのMVに合わせてるからイメージがめちゃくちゃ湧いて想像しやすくなってるし読みやすいうえにキュンキュンして面白いなんて本当にれもんさん最高すぎます(;_;)更新頑張ってください!! (2019年12月25日 13時) (レス) id: 53557cb99f (このIDを非表示/違反報告)
さささ(プロフ) - 今読んでる中で一番好きです(;_;)更新楽しみにしています! (2019年12月22日 3時) (レス) id: 877e115ef9 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - この作品、今更新されてたら嬉しいやつナンバーワンです!笑忙しいとおもいますが、更新頑張ってください! (2019年12月16日 19時) (レス) id: 399774dd20 (このIDを非表示/違反報告)
ぐーりん(プロフ) - 初めまして!こういう作品待ってたんです…最高すぎて大好きすぎます!更新楽しみに待ってます、がんばってください! (2019年11月15日 11時) (レス) id: 28842cd990 (このIDを非表示/違反報告)
はいこ(プロフ) - うわぁ、、好きです、最高です....!更新楽しみです! (2019年11月6日 4時) (レス) id: 9cb57260f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れもん | 作成日時:2019年9月9日 17時