謎な人 ページ2
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ほんのり冷たい風が流れ出してきた
窓を開けたら
おじいちゃんの苦しそうな咳が聞こえてくる
…今日も体調よくないのかな
心配が募ってしまって、窓を閉じた
わたしの家は俗に言う児童養護施設だ
生まれたばかりのわたしを
両親がおじいちゃん─施設を作った笹井さん─に預けたらしい
ずっとこの家で暮らしてきたから
わたしにとってはおじいちゃんとおばあちゃん
そしてたくさんの妹弟が家族
明日20歳になるっていうのに
まだ施設を出ない理由は…分からない
ほんとは出なくちゃいけないのに
もう少し待ってて、といつも止められる
わたしも出たくはないけど
いつまでも甘えるわけにもいかないって思ってる
だけど何故か外に出してもらえず
施設の手伝いをしてお金をもらってる
ちゃんと自分の手で稼いで
病気のおじいちゃんを助けたいのに
おじいちゃんの治療と
わたしたち子どもの世話をしてるおばあちゃんを助けたいのに
どうしてわたしは外の世界に出れないんだろう
中学までは普通に通ってたけど
高校は行ってない
進学したいって話したら
Aは家の手伝いをして欲しいって
18歳の時、1回だけ同じ家に住んでた同い年の女の子に誘われて
おじいちゃんたちに隠れて人生初の合コンというものに行った
バンド組んでる4人組との合コン
目の前に座った人、見たこともないような綺麗な白に近い金髪で
思わずその髪の毛を凝視した
そしたら目の前の人も
わたしのこと見てすごいびっくりしてて
なんだろう、びっくりされる要素あるかなって不安になって
『あの…』
って声かけた
そしたら、何かを我慢するように1回目を閉じて
＊｢…ごめん｣
っていきなり席を立って出て行っちゃった
わたしのせいかと思って
慌ててその人の荷物持って外に飛び出したら
出入口の横でしゃがみ込んでた
『大丈夫…ですか？』
＊｢…なんでついてきたの？｣
『な、んとなく』
＊｢…よく、外に出れたね｣
『……え？』
＊｢気をつけた方がいいよ。俺みたいに手出さない方が珍しいから｣
言ってる意味が分からないし
話す時に相手の目を見ないのは失礼だって
おじいちゃんたちに教えられてきたから
どういうことですか、って顔隠してる腕をどけた
そしたらちょっと頬が染まってて
心なしか息があがってる
＊｢…自分のこと、分かってる？｣
辛そうに呟いた言葉が気になった彼は小森隼くん
連絡はたまにとるもののあれから会ってない
いまだにあの時のことを教えてくれない謎な人
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かれん - 更新される度めちゃくちゃドキドキしながら読んでます！！！DREAMERSのMVに合わせてるからイメージがめちゃくちゃ湧いて想像しやすくなってるし読みやすいうえにキュンキュンして面白いなんて本当にれもんさん最高すぎます(;_;)更新頑張ってください！！ (2019年12月25日 13時) (
レス) id: 53557cb99f (このIDを非表示/違反報告)
さささ(プロフ) - 今読んでる中で一番好きです(;_;)更新楽しみにしています！ (2019年12月22日 3時) (レス) id: 877e115ef9 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - この作品、今更新されてたら嬉しいやつナンバーワンです！笑忙しいとおもいますが、更新頑張ってください！ (2019年12月16日 19時) (レス) id: 399774dd20 (このIDを非表示/違反報告)
ぐーりん(プロフ) - 初めまして！こういう作品待ってたんです…最高すぎて大好きすぎます！更新楽しみに待ってます、がんばってください！ (2019年11月15日 11時) (レス) id: 28842cd990 (このIDを非表示/違反報告)
はいこ(プロフ) - うわぁ、、好きです、最高です....！更新楽しみです！ (2019年11月6日 4時) (レス) id: 9cb57260f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れもん
| 作成日時：2019年9月9日 17時
