アソビゴコロ 〜Wedding？〜３【川村壱馬】

バカな奴 ページ20

壱馬side.




気づけば海の家のバイトも最終日

俺がAに気持ちを伝えてから
Aは元気に過ごしていた

自分でナンパ男に断りをいれたり
なんかいろいろ、頑張ってた

今日でバイトは終わりだけど
ここに滞在するのは明日まで
今日、花火大会があるらしい
終わったらみんなで行こうって話してるけど
正直だるい

暑いし、人多いし、めんどくさい

だけど
花火大会の話聞いた時のAの顔見たら
行ってやってもいいかな、って…思ったり…






｢｢｢お疲れ様でしたー！｣｣｣






最後の業務が終わり
みんな花火大会のために
急いで宿に帰って準備しようとしてる

俺もシャワー浴びてぇな…






陸｢腹減ったー！何食おうかな！｣


健｢はいはい、陸さん！けんた、ポテトが食べたい！｣


陸｢はい、自分で買え！｣


浦｢自分、水あめが食べたいですねぇ｣


山｢お、翔平が人数分買ってくれるって｣


浦｢あれっ、やましょーさん！？それはえぐいでございますって｣


瑠｢安いから買えそうじゃない？｣


翔｢確かに1個100円くらいですもんね｣


北｢おれ、何味にしようかな〜｣


力｢とりあえず汗臭いからみんなシャワーな笑｣






盛り上がる男たちの一番後ろを歩く
…Aがいない
後ろを向いたら、浴衣を着てるカップルを見つめてた






壱｢着たいの？｣


『へっ…、あぁ、いや！浴衣かわいいなぁって』






走って俺の隣に来て笑う

考えてることお見通しすぎておもしろい
去年はちゃんと着てたもんな、浴衣

変なのに捕まってたけど






『花火大会あるなんて知らなかったから、すごいラフな服しか持ってきてないんですよね』


壱｢どんな？｣


『Tシャツにショーパンです』


壱｢いいんじゃね、夏らしくて｣


『壱馬先輩がそう言ってくれるなら…。あっ、一緒に写真撮りましょうね！』


壱｢1回500円な｣


『お安い！いくらでも払います！』






ツーショットも欲しいし
壱馬先輩のソロショットも欲しいし…いくらになるかな…

って真剣に考えてる姿がアホみたいで
でもそんな姿もかわいくて
思わず頭を撫でた






壱｢もういいよ｣


『…なにがですか？』


壱｢罰ゲーム。よく頑張ったな｣


『…壱馬先輩に、触ってもいいの？』


壱｢い、ぅわっ…！｣






いいよ、って言う前に
横から突撃するみたいなハグ

うれしいです、大好き！って
頭ぐりぐり押しつけて
…ほんと、バカな奴




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