角砂糖に溶ける夢２【北×樹】

ご飯 ページ43

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土曜日になっても熱は下がらず
寝込んだまま

ほっくんが仕事から帰ってきて看病してくれてるけど
なかなか治らない

本当なら今日、水族館だったのに…
土曜日の夜になってしまって
ほっくんへの申し訳なさが募る






北｢A〜、今日は食べやすいかなって思って鍋にしたよ〜｣






ちょくちょく自炊してたほっくんは
体にいい食事を調べて
体調を崩してからずっと作ってくれてる

朝早起きして
朝ご飯とお昼ご飯まで作って会社に行き
帰ってきてからもちゃんと作ってくれる

この家に引っ越してきてから交換したお互いの家の合鍵

それを初めて使って
わたしが起きる前には家にいて
わたしが寝るまで一緒にいてくれる

こんなに至れり尽くせりないよ…






『ほっくん…ごめんね。水族館、行きたかったね』


北｢いーの。いつでも行けるし。…半額じゃなくなっちゃうけどね｣


『今月末までだったもんね。もう7月も終わりかぁ、』


北｢Aは夏風邪ってとこかなぁ｣


『そうかも』


北｢Aには悪いけど、おれなんか…うれしい｣


『…え？』


北｢Aに ありがとう って言ってもらえること！力になれてんのかなぁって思ってうれしくなる｣


『…十分すぎるくらい、力になってくれてるよ』


北｢よかった…、早く治りますよーに｣






はい、あーん と作ってくれたお鍋を差し出してくる
ほっくんには、なんの躊躇いもなく甘えられる

ほっくんがいるだけでこんなに安心できる

…わかんないなぁ
確かに恋してるのは樹くんなはずなのに
ほっくんも男の人として素敵だと思うし
一緒にいて照れくさい時もあるし…

わたし、不純なのかな…






北｢そういえばね、玲於さんの友だちが結婚するんだって｣


『へぇ〜！おめでたいね』


北｢玲於さんもさ、そろそろかなぁとか言って。彼女いないくせに｣


『玲於さんならすぐできそう』


北｢友だちも多いしね。でもね、たぶん玲於さんはむりだよ｣


『どうして？笑』


北｢女の人に壁作るもん。あっ、忘れてた！｣


『なに？』


北｢亜嵐さんにご飯誘われてたんだった。玲於さんとおれと樹と亜嵐さん4人で｣


『今後頑張ろう！って感じの食事会かな？』


北｢たぶんね〜。既読無視するとこだったわ、あぶね｣






わたしも久しぶりに凪さんとご飯行きたいなぁ
治ったら誘おうっと




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