角砂糖に溶ける夢２【北×樹】

熱 ページ42

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聞き慣れないアラーム音が鳴り響いて
一気に意識が明確になる

なにこの音…嫌すぎる
お腹にかけてあったタオルケットを引っ張って
頭まで隠そうとしたら
つん、！と何かに邪魔されて動かない

なんでよ〜…

薄ら目を開けたら
そこには見慣れたパジャマ

なんだ、ほっくんか…
タオルケット踏まないでよね、もう…






『………ほっくん？』






ガバッ！と起き上がって横を見たら
アラームを止めてまた眠ろうとしてるほっくんがいた

…あれ？
よく見たらほっくんの部屋だし
わたし昨日…ほっくんが寝るまでいるとか言って
ほっくんより先に寝た！？

時計を見たら7時30分
あと1時間で準備しなきゃ、！

ほっくん、朝だよ！って揺らして起こそうとする
アラーム鳴ってるってことは
いつもこの時間に起きてるんだよね

遅刻しちゃう






北｢んー…ふふ、Aだぁ…｣


『ほっくん？起きないと…わっ、』






揺らしてた腕を引かれてほっくんの横に倒れた
かっ…わいい顔してるなぁ、朝から…

起きてよ、と鼻を上にあげてブタの鼻のようにする






北｢…おはよう、は？｣


『え？』


北｢おはようって言ってくれなきゃ…起きない｣






薄目を開けて、むす…とした顔で言う
朝からどんなわがまま…？

ほっくんの鼻から手を離して
おはよう、ほっくん と笑いかける






北｢…おはよう、A｣






ふにゃ、と力が抜けるようなかわいい笑顔

寝起きだからふにゃふにゃが増してるな
かわいいなぁ、よしよししてたい
まだ瞬きが とろん… としてるほっくんの髪に触れた時
時間がないことを思い出した






『準備！』






再びガバッ！と起きて立ち上がった瞬間
くら…と目眩がしてベッドに座り込む






北｢どうしたの？｣






なんだろう…
心なしか体も暑いような…

嫌な予感がしておでこに手を当てる
…熱い、






北｢え、もしかして熱！？｣






わたしがおでこに手を当てたから
ほっくんが心配して
手をどかしておでこをくっつけてきた

こつん、とほっくんのおでこが当たる
鼻と鼻は今にもくっつきそう

ふと、ほっくんにキスされた夢を思い出した
今でも鮮明に残ってる感触
それが頭に浮かんで
ぼぼぼ、と顔が赤くなる






北｢うわ！？顔めっちゃ赤くなっちゃった…、A！今日は仕事休もう｣


『でも…』


北｢でもじゃない！体がいちばん大事なんだから｣






ほっくんは真剣な顔をして
わたしを叱ってくれた




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