角砂糖に溶ける夢【北×樹】

私服 ページ44

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過保護ほっくんのおかげで
足は日に日に良くなり
痛みを感じることなく歩けるようになった

元々軽い捻挫だったのもあって
すっかり普通の生活

…普通、なんだけど

今日は土曜日
なんと樹くんと家具を見に行く約束の日なんです

樹くんに告白？のようなものをされてからというもの
わたしは何だか樹くんに振り回されてばかりで
つい、強がっちゃったり
かわいくないこと言っちゃったり
今までにない経験をしている

相変わらず不整脈は治らないし…
変な病気だったらどうしよ

鏡の前で髪の毛をセットしながら
ずーっと不整脈について考えてる
こわくて不整脈についてネットで調べられないんだよな…
重い病気とかだったら立ち直れない

13時にマンション前で待ち合わせ

起きて、ご飯を食べて
ゆっくり準備してたら既に12時50分になっていた

鏡で全身をチェック
変な所は…ない

…シースルーのワンピースなんて着ない方が良かったかな
気合い入ってるって思われる？
…いや、これがわたしの好きな服だし
樹くんになんて言われようが関係ない、！

…でも、髪の毛巻いちゃった
いつもはストレートなのに

あぁぁぁ…、もう考えても仕方ない！
行こう！！

マンションを出たら
私服の樹くんが携帯をいじりながら待っていた
何気にちゃんとした私服見るの…初めてだ

高そうなトレーナーに濃いめのジーンズ
おしゃれな革靴履いて
腕にはゴールドのアクセサリー

う、わ…凪さん助けて
こんな樹くんの横歩けないよ

どんな風に声をかけたらいいのかわからず
樹くんに近づけずにいたら
ふと顔を上げた樹くんがこっちを見た






樹｢あ、来た｣


『ごっ…ごきげんよう…』


樹｢何それ笑 行きますよ｣


『うん…』






あんなに気にした髪とか服については一切触れずに
スタスタと駅までの道を歩いていく

モヤモヤ考えた時間返せ〜…

樹くんの数歩後ろを歩く
前にいる樹くんを見たら
狙ったかのようなちょっと萌え袖な丈

やっぱり女の子が好きな感じわかってる、よね
スーツの時とは違うラフな感じ
だけどダサくない
白のトレーナーがこんなに似合う人いる？
わたしが着たらパジャマだよ






樹｢何で隣来ないの？｣


『え！？あっ、いや…ご迷惑かな、と…』


樹｢…隣にいない方がご迷惑です｣






さり気なくわたしの隣に来て
むっとした表情を見せる
…こんな顔もするんだ




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