敵意 ページ37
壱馬side.
あいつのことだから…傘パクるなんてできないだろうな
やむまでそこにいるつもりか？
迎えとか呼んだり、ほかの友だちから傘借りたり…
…あ、親は帰り遅くて
友だちはユウちゃんしかいないんだった
だとしても…職員室行ってみるとか
方法はあるだろ
本物のバカだな と思いながら
傘を選んで開く
強く地面に打ち付ける雨を見上げて
明日までやみそうにない雲に嘆息した
傘をさして、数歩進む
小さく聞こえた 傘落ちてないかなぁ って声
吹き出しそうになったのをこらえて
歩みを止める
落ちてるわけねぇだろ、アホか
…大きめの傘選んだしな
仕方ないな
まだ雨を見つめてるであろうクマ野郎の元に戻ろうとしたら
A！ と俺じゃないクマ野郎を呼ぶ声
見えたのは野球部のジャージ
ユウちゃん以外に友だちいないんじゃなかったの？
『そうちゃん！どうしたの？』
奏｢いや、Aの姿が見えたから…｣
『そうなの？今ね、どうやって帰ろうか考えた所』
奏｢傘は？｣
『貸しちゃったの』
奏｢バカ…。ほら、送るから帰ろ｣
『え！？そうちゃん、部活は、』
奏｢今日どうせ自主練だから。送ったらすぐ戻る｣
…なんか、仲睦まじい感じ？
誰、そうちゃんって
ていうか、部活あんなら部活やってろよ
それを後回しにしてまでAのこと送るって…
壱｢A！｣
気づけば、Aの名前を呼んでいた
振り返ったと同時に 先輩！ って驚きと喜びが混ざった声
すぐに走り寄ってきて
ぎゅう！ と俺に飛びついた
その様子を驚いたように見つめてる そう と呼ばれてる奴
…ざまぁみろ
『壱馬先輩！どうしているんですかっ？』
壱｢今日、顧問が休みなんだ。だから、もう帰る｣
『そうだったんですね！会えると思ってなかったからうれしい〜…！』
制服に顔を埋めるAの頭を２度撫でてから
前にいる男と視線を合わせる
瞳に宿るのはあからさまな敵意
奏｢川村壱馬先輩…ですよね｣
壱｢そうだけど｣
奏｢中山奏といいます。Aから話、聞いてます｣
壱｢へぇ｣
俺はお前の話なんか聞いたことないけどな
と心の中で悪態をつきながら
振り返ろうとするAを強く抱きしめた
奏｢今からAのこと送って帰るんで、離してもらってもいいですか？｣
壱｢部活あんじゃねぇの？｣
奏｢Aの方が優先です｣
…なるほどなぁ
.
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美憂(プロフ) - この作品大好き (2021年1月22日 19時) (
レス) id: 35846edb09 (このIDを非表示/違反報告)
yamizukikarenn - 色んな占ツク見てきたんですけどけどアソビゴコロが一番ドキドキしました！ (2018年8月23日 19時) (レス) id: fbfe464041 (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - 名無し65908号さん» お返事遅くなってごめんなさい。運営側にフラグ立てられてしまったのでどうすることもできず...。アプリではなく、サイトから見れば読めると思います...！ (2018年8月23日 14時) (レス) id: 0779bc8679 (このIDを非表示/違反報告)
名無し65908号(プロフ) - パート2のR18解除してほしいです、、。なんかスマホで見れなくなっちゃって(泣) (2018年7月8日 0時) (レス) id: 2d9b7a0d09 (このIDを非表示/違反報告)
しをちゃ(プロフ) - ｷｬ───(*ﾉдﾉ)───ｧキュンキュンします！続き楽しみに待ちます！ (2018年4月4日 20時) (レス) id: 2f52667945 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れもん
| 作成日時：2018年1月17日 2時
