ハニーバルーン ２【陸×壱×北】

なんで ページ5

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陸｢…ってことらしいんだけど、｣


翔｢え、もうそれ決定なんすか？｣


陸｢お父さんは本気っぽい…。でも、理由が分かんないんだって。電話しても出ないらしくて｣






次の日、リビングに集まって

わたしのことについて陸くんがみんなに話してくれた


昨日、わたしがとても話せる状況じゃなかったから

陸くんが 明日みんなに相談してみよ？ って






慎｢理由分かんないんじゃどうにもできないですよね…｣


海｢ただ寂しくなった、とかじゃないんすかね？｣


北｢…Aは、どうしたいの？｣






隣に座って

沈むわたしの背中をずっと撫でてくれてた北人くんが

顔を覗き込みながら聞いてきた



自分の家に帰るのが嫌なわけじゃない


むしろ、家族のことは大好きだし

すごく大切に思ってる



…だけど、ここでしか経験できないこと

たくさんしてきた


まだそんなに月日は経ってないけど

みんなとの絆も、それなりにあると思ってる



まだ…ここで頑張りたい






『帰りたく…ない』


北｢…そっか。じゃあ、おれらでお父さんのこと説得して、｣






北人くんが話し出した瞬間、わたしの携帯が鳴った


電話がかかってきてて

その相手は、お父さん






陸｢大丈夫。僕らがいるよ｣






陸くんの温かい言葉に頷いてから

もしもし、とスマホを耳に当てた






父｢連絡遅くなってごめんな。バイトはやめてもいいそうだ。だから、帰ってきなさい｣


『…っ、理由、教えてよ。なんで急に帰ってこいなんて、言うの？』


父｢…男１６人いる中に、お前１人を置いておけるわけないだろう。ましてや、芸能人で、お前が何か問題に巻き込まれたりしたらどうする｣


『そんなの…大丈夫だよ』


父｢何かあってからじゃ遅いんだ。…分かってくれ、A｣






そこで途切れた電話


…どうしよう、お父さん本気だ






北｢…なんて？｣






今、お父さんから言われたことをそのままみんなに伝える


また、涙が溢れてきた



みんなも黙り込んでしまう


どうしよう…どうしたら、






壱｢…帰った方がいいんじゃないの｣






その時


今まで口を挟まなかった壱馬くんがいきなり声を出した


なん、で…そんなこと言うの？




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