照れてる ページ37
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『お、オトモダチ』
壱「初耳のお名前でしたが」
『わたしだって環以外のオトモダチいるもん』
壱「おともだちがカタコトですが」
…壱馬くんに嘘つける気がしない
しばらく言うのためらってたら
Aって名前呼ばれて
反射的に口を開いた
『環の、彼氏さんと…彼氏さんのお友達さん、です』
壱「大丈夫?」
『え、?』
壱「…や、Aって、ほら、慣れてない人と話せないから。平気だったかなって」
…会いたい
今ものすごく壱馬くんに会いたい
わたし、がんばってるよ
ごはんのおかげで話せたけど
ほんとは帰りたいの
頑張ったじゃんって
LINEじゃなくて
壱馬くんの声で、言ってほしい
『好き…』
壱「…え?」
『…壱馬くん、好きだよ』
壱「…あのなぁ、急に言うもんじゃないよ。そういうの」
『言いたくなったから、』
壱「電話越しに聞かされるこっちの身にもなれよ…」
『ご、めん…』
いやだったかな、
お仕事で行った土地で
興味もないわたしの告白なんて
…いつになったら、壱馬くんは振り向いてくれるのかな
一生、むりなのかな
壱「お前がいやとかそういうんじゃなくて…!普通に、照れるから、」
『…照れ、?』
壱「…なんでもねぇ!もう切る!」
『えぇ!?壱馬くん、待って!!』
壱「…なんや」
どきん、
急な関西弁に心臓が跳ねる
照れてる、ほんとに照れてるんだ
『帰ってくるの、待ってるね』
壱「…寂しがり屋の誰かさんのために早く帰ったるわ」
電話って
切れた後の音が悲しくて
なんとなくすきじゃなかった
なのに、今は全然そんなことない
壱馬くんのおかげで
胸がくすぐったくてしょうがない
ゆるんだ頬がバレないように顔を引き締めて部屋に戻ると
既にわたしの順番が抜かされてた
吉「遅かったね?」
『ごめんね?』
吉「全然!ただ飛ばされちゃったよ笑」
『あぁ、いいのいいの笑』
吉野くんのことも億劫だったのに
壱馬くんがちょっと心配してくれた言葉が
すごく強い武器を持ったかのように心強い
吉「Aちゃん、帰りさ」
『帰り?』
吉「ちょっとだけ話したいことあるんだけどいいかな?」
『話?いいよ』
申し訳ないけど頭の中は壱馬くんだらけ
早く会いたいな
明日は何を作ろうかな
とりあえず、すぐにでも会いたいの
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こっとん(プロフ) - キュンキュンしました(T-T) (2017年11月15日 2時) (レス) id: 9ec2d8728c (このIDを非表示/違反報告)
玲於 壱馬 - 私は壱馬君が好きなので続きが楽しみです。これからも応援しています。更新頑張って下さい♪ (2017年11月14日 17時) (レス) id: 842afb46b2 (このIDを非表示/違反報告)
1980no(プロフ) - 北人君可愛いですね☆これからも、れもんさんのペースで更新頑張って下さいね(*>∀<*)楽しみにしています! (2017年11月11日 0時) (レス) id: fb6f76b200 (このIDを非表示/違反報告)
ひなの(プロフ) - 続きがきになります!私は陸推しなので陸とくっついて欲しいって最初思ってたんですけど今読んでると早く壱馬とくっついてほしいなって思いながら読んでます!ニヤニヤ止まりませんw (2017年11月8日 16時) (レス) id: e65c5b148a (このIDを非表示/違反報告)
こっとん(プロフ) - いまいちばん大好きな作品です! 更新楽しみにしてます(^_^) (2017年11月6日 18時) (レス) id: 9ec2d8728c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れもん | 作成日時:2017年10月21日 11時