星屑ハートブレイカー２ 【佐野玲於】

Heart 84. ページ35

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初日の長野に向かう玲於くんをお家からお見送りしてから

コウタさんに言われた時間に東京駅に行く。



早く着いちゃったから

コウタさんを待ってる間、カフェにいた。


音楽でも聴きながら

のんびり待ってようとしたのに

玲於くんからのLINEがすごい。




新幹線寝れない、から始まって

駅弁がうまいだの、足疲れてきただの。



長野、楽しみなのかな

ソワソワしちゃってるのかな


そう思ったらこの文を打ってる玲於くんが想像できて

思わず ふふ ってちょっとにやけちゃった。



玲於くんにLINE返したら

ちょうどコウタさんから電話がきた。






『もしもし』


コ｢あ、もしもし〜。この前俺が渡した封筒ちゃんと持ってきた？｣


『持ってます』


コ｢それ開けて今から長野行ってきて｣






………え？


コウタさんから預かった封筒を丁寧に開けたら

あと20分で出発する長野行きの新幹線の切符が入ってた。






『コ、コウタさんっ…、どういうこと…？』


コ｢行ったらわかる！俺行かないから！ちょっと嘘ついてごめんね！じゃあね、頑張れよ！！｣


『えっ…！？』






虚しく切れた電話。


コウタさん行かないの！？

え、えっ…まって…ぱにっく、



落ち着け、落ち着いて…



とりあえず、長野に…行けばいいのかな


なんだかよくわからないけど

コウタさんに言われた通り長野に行く新幹線に乗り込む。




…ありえない、ありえないけど

少し期待してしまう。



ひとりじゃぱにっくになるから

玲於くんにLINEで長野に行くことになったよって伝えたのに

送った途端、パタッと返信が止まった。



ね、寝ちゃったの…？


…長野に行く新幹線

…２泊分の荷物

…GENEのツアー初日は明日

…頑張れよ、ってコウタさんの言葉




淡い期待が胸に咲く。


でも、でもそんなの大人の世界ではありえない。



だから、長野に着くまで

何も考えないようにしよう。






そんなことモヤモヤ考えてたらあっという間に長野に着いた。


新幹線を降りて、駅に出たら

久しぶりに会う先輩の姿。






ミ｢あ、きた〜！ほんとに来るのかなってハラハラしちゃった笑｣


『な、な、なにして…』


ミ｢細かいことはちゃんと説明するから！とりあえず乗って〜｣






変わらない強引なミキさんにタクシーに乗せられた。


頭が、パンクしちゃいそう。




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