Heart 26. ページ26
玲於side.
自分の心臓じゃないんじゃないかってぐらい
バクバクって、
玲「Aちゃん、」
自分の中の最大限の優しい声で
名前呼んでみたら
真っ赤な顔して
一生懸命俺のこと見ないようにすんの。
それがどうしようもなく
かわいくて
…愛おしくて、
玲「間違ってたら、恥ずかしいんだけど…」
『…っ、』
玲「俺の声…、好き?」
普通に聞いたら
何言ってんのこいつ状態。
でも、名前呼ぶ度に
肩揺らして反応してくるから。
恋愛偏差値低い俺だって
…期待、しちゃうじゃん?
横向いて右手で顔隠してるAちゃん
返事してくれないから
ずっとその横顔見てた。
しばらくしたら
右手どかして
少しだけ俺のこと見たんだ。
俺、ずっと見てたから
当然目合って
Aちゃん、息飲んでまた顔隠しちゃった。
…答えてくれないのかな。
もどかしくて
もう1度だけ、
名前を呼ぼうとした時
Aちゃんの首がゆっくり小さく動いた。
ほんとにちょっとだったけど
縦に動いたんだ。
玲「A…ちゃん、」
『…ねっ、玲於くん…もう、離れて…っ』
玲「…ごめん、むり」
『お願っ…!』
玲「声、だけ?」
『……え、?』
玲「好きなの…って、声だけ?」
…聞きたい。
玲於くんが好きだよ
って。
それだけで、いいから。
『どいて…くれたら、言う…』
玲「…わかった」
せっかくのこの距離
離れたくなかったけど
Aちゃんが泣き出しそうだったから
渋々離れた。
…その瞬間。
玲「…え?」
Aちゃんは猛ダッシュして
寝室に入っていった。
バタンッ!とドアを閉める音が響いて
あっという間の出来事に放心状態。
玲「…逃げた、?」
寝室のドアの前まで行って
コンコン、ってノックしてみる。
『…ごめんなさい、これ以上は…耐えられないです…』
玲「なに、」
『これ以上、玲於くんといたら…溶けてなくなっちゃう…っ』
たぶん、ドアに寄りかかって話してる。
ドア一枚隔てたところにAちゃんがいて、話してる。
もどかしい距離が
ドキドキして仕方ない。
玲「…待ってるよ」
『…玲於くん、?』
玲「ずっと、待ってる」
Aちゃんが
好きって言ってくれる日まで。
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そると(プロフ) - れもんさん、いつも泣きながら読ませていただいてます( ; ; )テーマソングがFlow Backのところからもう神です、Flow Backのこと知らなかったのですがこのお話で虜になりました( ; ; )れもんさんもFB好きなんですか??もう歌がお話と合いすぎてて号泣です( ; ; ) (2019年4月7日 19時) (レス) id: 4b01de9b6f (このIDを非表示/違反報告)
サノオミ(プロフ) - 続きが毎回早く読みたくてウズウズします(T_T)だいすきですこのお話!!!!更新楽しみにしてます! (2017年9月2日 22時) (レス) id: 3039c62ac7 (このIDを非表示/違反報告)
咲 陽(プロフ) - わわわわわとろけます、どうしたらいいですかれもん様( ; ; )どうしてこんなに死なせる作品を書くんですかあー!!!あーとろけちゃいますどうしよう() (2017年8月31日 16時) (レス) id: b57c603971 (このIDを非表示/違反報告)
toypochi(プロフ) - うわ〜(´>///<`)ニヤニヤが止まりませんっ!Twitterのa−nationといい本当にれもんさん神です!大好き!応援してます!あっちでもこっちでも感想書いちゃってごめんなさいっw (2017年8月28日 2時) (レス) id: a33578bb42 (このIDを非表示/違反報告)
あぽ(プロフ) - 応援してます!! (2017年8月25日 19時) (レス) id: db5ff86ad6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れもん | 作成日時:2017年8月16日 10時