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「Aはきようですね」
「ありがとうございます」
褒められたら礼を言う。基本中の基本だ。
そこまでなら素直に喜べたのだが、続く言葉にAは顔をしかめた。
「『おえかき』はあんななのに……」
「……」
人が気にしていることを……。
Aは絵が壊滅的に下手である。ついでに工作も苦手だ。どうやら空間把握能力が劣っているらしく、スケッチすらうまく出来ない。
後にAも奏汰も思い知るが、彼女の空間把握能力のなさは、彼女を自他共に認める方向音痴たらしめることとなる。
「ごめんなさいね、すこしだけ『からかいたい』きぶんだったんです」
「分かっています」
笑顔のまま、あまり申し訳なさげではなく詫びの言葉を告げられる。こういう時の奏汰は物凄く上機嫌なまま、マイペースに毒舌を吐いてくる。争いの種になりかねないものを蒔いても争いにならない関係性が、奏汰は好きなのらしいということが、ここ一年でAにも分かってきた。
「〜♪」
それでも地雷を踏んでこないだけだいぶマシである。ちなみにAの地雷は、運動音痴と言われることだ。生まれてからまともに運動というものをしたことがない人に運動神経抜群であれと求める方が間違っている。
「はい、出来ました」
「ちあきに『わたして』しまってもいいんですよね？」
「あ、はい」
「……」
「……渡してください」
「はい〜♪」
どうやら奏汰は、何が何でもAの意志で千秋にバレンタインの贈り物を届けさせたい様子だった。何故そこまでこだわるのかの意図は全く読めなかったAだが、この段階になってふと気づいた。
「奏汰さん、もしかして兄への当てつけにしようと思ってません？」
「……ぷかっ☆」
誤魔化された。呆れてため息をつきながらも、Aは贈り物を奏汰に託したのだった。
数日後、千秋からは奏汰を経由して小さな包みが返ってきた。添えられたメモには、礼の言葉と共に、こう書かれていた。
『ショコラフェスのリハ動画だ』
＊＊＊
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Chris(プロフ) - 冬枯さん» 元々あんスタ知ったこと自体ツキウタ。がきっかけで、あんスタ→ツキウタ。→あんスタ(今)みたいな感じなんです。製本も、とりあえず自分用に作ってみて、満足行く出来なら頒布に出そうかな、くらいなので本当におかまいなく……>< Musicの星5千秋は大変でした^^; (2021年1月10日 11時) (
レス) id: 313ba381d4 (このIDを非表示/違反報告)
冬枯(プロフ) - 本欲しい…でも無理そう…面目ない… 主さんツキウタ。ご存知だったんですね！まだツキアニ。2を見た程度で何も知りませんが少しずつ知る予定です。☆5千秋おめでとうございます！更新しつつはヤバいっすね…！これからも応援してます！ (2021年1月9日 14時) (レス) id: ec10afebdf (このIDを非表示/違反報告)
Chris(プロフ) - 冬枯さん» いつもコメントありがとうございます！そうなんです、プロ科の1年生です。本編ではつぼみまでの成長で、開花まではしませんが、いろんなアイドルたちと関わる中で成長していく主人公を描き出せればと思います。 (2020年12月31日 17時) (レス) id: 313ba381d4 (このIDを非表示/違反報告)
冬枯(プロフ) - 続編ありがとうございます！！主人公ちゃんは正式に作られるプロ科の1年生か！！あんずちゃんなどの力を借りて成長していくんですかね…？その前に何かありそうな気もします…読めば読むほどお話に引き込まれる感じがします！これからも更新楽しみにしてます！ (2020年12月31日 15時) (レス) id: ec10afebdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Chris | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/chrisinfo/
作成日時：2020年12月17日 23時
