Case.62 ページ24
連れて行きたい店があると言われて来た先がラーメン屋だったのは驚いたけど、それよりも好きだったろと当然のように言われた事の方が驚いた。
確かに、日本のラーメンは私の好物のひとつだ。
昔、スコッチに袋麺を押し付けて作らせたことがある。それくらい自分でも作れるけど、料理上手なスコッチならもっとおいしくできるんじゃないかと思い立ったのが最初だった。結果は想像した通りで、その後は数回ねだった記憶がある。
それを、零は覚えてたんだろう。
「いやぁ、それにしても安室さんにこんな美人の彼女がいたなんてなぁ!」
「でも納得です。美男美女って感じで!」
カウンターの中で、店主とスタッフの子が興味津々な目を向けてくる。
まったく、どいつもこいつも。
「彼女じゃないわ」
「えっ、そうなのか!?」
「こんなにイケメンなのに!?」
心底驚いてる2人に呆れ顔でため息をつく。
「あのね、誰でもこの顔になびくと思ったら大間違いよ。見なさい、この裏で何考えてるか分からない胡散臭い笑顔」
人前で標準装備されている安室スマイルを指すと、零がこれみよがしに落ち込んでみせた。
「酷いなぁ…そんなふうに思ってたんですか?」
「安室さんの笑顔、人懐こくて素敵だと思いますけどねぇ」
「そうだぜ姉ちゃん。それに、安室さんは顔だけの男じゃないぞ?この前だってなぁ──」
そうして始まった、店主による安室透武勇伝。自分のことじゃないのに、なんで皆揃ってこの男を推してくるのか。示し合わせでもしてるわけ?
面倒くさくて適当に聞き流してると、いつの間にか2人の間で勝手に花が咲き始めた。
「そうしたら安室さんが!」
「ああ、アレ!本当に凄かったですよねー!」
「まさかそんなことまでできちまうとは思わなかったよなぁ!」
完全に2人で盛り上がってる。
「大人気ね、“安室透”」
「まぁ、そういう設定だからな…」
ラーメンをすすりながら、零が苦笑いをする。
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胡蝶(プロフ) - 明里香さん» ご報告ありがとうございます。修正いたしました! (2022年8月2日 2時) (レス) id: 99e92a821f (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 82話、名前変換出来ていない箇所があります。 (2022年8月1日 7時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶(プロフ) - 明里香さん» ご報告ありがとうございます!修正いたしました。ご不便をおかけいたしました…! (2022年7月31日 17時) (レス) id: 99e92a821f (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 66話、名前変換出来ていない箇所があります。 (2022年7月31日 11時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶(プロフ) - cherry*さん» こちらこそです!更新本当に遅いのですが、どうか最後までお付き合いください! (2022年5月27日 12時) (レス) id: 99e92a821f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:胡蝶 | 作成日時:2022年5月19日 5時