経理部の大瀬さん[赤] (ページ12)

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12.釣られた大瀬さんページ12

...データを保存して、できた！

『よし！とりあえずひと段落！』

グッと伸びをした、15時過ぎ。

午前の遅れを取り戻そうと休憩も取らずに作業を続けていたせいで

...さすがにお腹が減ったかも。

『大瀬、お昼いただいてきまーす。』

佐々木ちゃんと森若さんの行ってらっしゃい。を背中で聞きながら経理部を出ると、

目の前に山崎さんの姿が...。

なんとなく目で追ってしまう...

『あ。』

目が合ってしまった！

山崎さんはそのままニコリと笑い、私に手招きをした。

...まあ、このまえの告白の返事もしなきゃいけないし。

駆け寄る私。

『おつかれ様でーす。どうしましたー？』

山崎「お疲れ様。今から休憩？」

『はい！今日病院行って遅刻しちゃって、その分の仕事してたらこんな時間に。」

山崎「大丈夫？風邪でもひいた？」

言えない...。

山田に失恋してすぐ山崎さんから告白されて

頭がオーバーヒートして知恵熱が出ました

...なんて恥ずかしくて言えない！！

山崎「あはは、俺の告白嫌すぎて体調崩した？」

『え？いやいやいや！！
もちろんびっくりしましたけど、嬉しかったですよ！』

それはそうだ。

なんてったって、営業部のエースで仕事もできて、優しくて、イケメンで
...女子社員からの憧れの的なんだから嬉しくないわけない！！

山崎「ならよかった！はい、これ良かったら食べて。」

ポンと私の頭の上に置かれたのは...

『カカカカ、カツサンド！！！！！』

やったー！！！！！！

厚切りカツのカツサンド！！！！

山崎「病人にはちょっと重いかな？」

『いえ！ありがとうございます！！
ここのカツサンド大好きなんですよ！！！』

山崎「あはは！喜びすぎ。可愛いなAちゃんは..。」

可愛い...。

可愛い...。

『可愛いなんて久しぶりに言われました。案外嬉しいものですね..。』

なーんてちょっと山崎さんと甘いムードになっていたら...

後ろからひんやりとした視線を感じ...

振り返ると...