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6話 青い瞳 ページ7

「ずびません…」



『いえいえ大丈夫ですよ』








鼻にティッシュを詰めるイガグリさん。私はキョロキョロと周りを見て1人の選手に目をとめた。







『あ、そこの人』


「…?俺?」









黒髪に青い瞳。さっき終了数秒前に鬼になり、見事違う人物にボールを当てた人だ。

確か潔くんと呼ばれていたはずだ。







『さっきお腹にボールが直撃してましたよね?大丈夫でした?』

「あ…大丈夫、だと思うっすけど…」




『一応触診を…』






…あれ、初対面でしかも医者でもないヤツが触診とか絶対セクハラ目的とか思われないかな?大丈夫?色々ほざき過ぎ?


いやいや当てられた時むっちゃ咳き込んでたし、これで何かあったら大変だし…










『……』


「…?」



『…心配なので触診して確認してもいいですか…』








小声で聞くと彼は大丈夫だと頷く。ありがとう…優しいのね…

彼に近づき許可を取ってからお腹に触れた。












『(腹部…よりは胸部か。胸骨角の折れはない…)』


『……。呼吸はしやすいですか』



「だ、大丈夫っす」




『(視診の段階でも問題はなさそうだったし拍動も正常…)』







問題ないと伝えようとしたら、私のすぐ真横でこちらの顔を覗き込む青年と目が合った。

その近さにビクッと肩を揺らす。蜂蜜色の目が合うとニパッと笑った。












「潔大丈夫そーお?」



『あ…はい、問題ないですね。ごめんなさいベタベタ触ってしまって。…あなたは大丈夫ですか?』




「俺は全然ダイジョーブ!寧ろ元気!」






ふわふわと猫っ毛の彼は人懐っこい笑顔を浮かべる。…可愛いと思ってる自分がいる。何かきゅんときた、きゅんと。その考えをなくすようにゴホン、と咳払いをした。















『他の方で怪我をしてませんか?』



各々は大丈夫だと返事をしたりする。まぁ中にはシカトする人もいるけど怪我がないからいい。













私は頭を下げ、部屋を出た。





『(…あ、潔くん?にさっきのプレーのこと言えば良かった。かっこよかったって)』

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苺子(プロフ) - ぺんぺんさん» コメントありがとうございます!読んで頂き嬉しい限りです(*´꒳`*)これからもよろしくお願いします! (2023年3月18日 23時) (レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
ぺんぺん(プロフ) - 最初からとっても面白いので、ついつい熱中して呼んでしまっています・・・。これからも頑張ってください!! (2023年3月17日 20時) (レス) @page28 id: 0923c869aa (このIDを非表示/違反報告)
苺子(プロフ) - ユイさん» コメントありがとうございます!今あなた様に出会えたことに感謝です((更新頑張ります!(*'▽'*) (2023年3月15日 22時) (レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
ユイ - 初コメ失礼します!もっと早く見つければ良かったです。好きです!応援してます (2023年3月14日 13時) (レス) id: 0e75ff5f17 (このIDを非表示/違反報告)
苺子(プロフ) - アレンさん» コメントありがとうございます!雪宮くんに振り回される夢主です((これからもよろしくお願いします…! (2023年2月4日 11時) (レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:苺子 | 作成日時:2022年11月29日 16時

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