42話 会いたい ページ43
「じゃあ最後に俺」
と雪宮くんは自分で自分のことを指指す。
『…雪宮くんは優しくて、笑った顔とか声とか聞くと安心する』
「うん」
『でも…』
「？」
『たまに裏があるみたいに笑うのは少し怖いかなー…なんて…』
「…」
『あ、あれ？雪宮くん…？笑ったまま固まってるけど…？え？何で無言でこっちに来て…え、ちょ、ちょっと待っ』
___
「…はい、俺への印象は？」
『優しくて王子様みたいな人です…ハイ…』
「ユッキーやめなよ。Aちゃん泣いてるでしょ」
部屋の隅で丸まって震えている私に乙夜くんがぽんぽんと頭を撫でる。何だろう…とてつもないトラウマを植えつけられた気がする…ただ何も思い出したくないし喋りたくない…
「相談してきた人間にあんなことできるなんて気が知れんわ…」
「ん？何のこと？」
「よしよーし」
はぁ…とため息をつく烏くんが目線を合わせるようにしゃがむ。何か泣くことにも抵抗無くなってきた自分に嫌気がさす。烏くんは私の片手を取りすりすりと親指で手の甲を撫でた。
『私もうお嫁にいけないです…』
「そんなん言うんなら俺がもろてやるよ」
『イケメン烏くん…』
「繋げて言うなやボケ。ゆるキャラみたいになっとるやろ」
「まぁ取り合えずさ。遠慮せず思ったこと言ってみるとか、大丈夫大丈夫で済ませないように。ね？」
『…うん…そうだね。もう後悔したくないし』
國神くんに会いにいこう。会えたら、じゃなくて会いに行く。そこで気持ちを伝えればいい。彼はきっと嫌な顔をすると思う。でも怒鳴られたり嫌味を言われたりしたらその時考えればいい。
『(…勝手に会いに行って、勝手に相手の気持ちも考えずに気持ち伝えてって…これこそエゴだな)』
自己中心的。自分が満足するためだけにやるに等しいけどそれでも構わない。あのヒーローにもう一度会って伝えたい。
『…ありがとう、3人とも。少し気持ちが楽になった気がする』
「おー、Aちゃん復活？」
「部屋入ってきた時顔色悪すぎて死人かと思ったわ」
『(そんなに酷い顔してたんだ…)』
頬に触れて苦笑いをする。でも心が軽くなったのも事実だ。それに、
『(案外すぐに國神くんに会えたりするかも…なんてね)』
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苺子(プロフ) - ぺんぺんさん» コメントありがとうございます！読んで頂き嬉しい限りです(*´꒳`*)これからもよろしくお願いします！ (2023年3月18日 23時) (
レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
ぺんぺん(プロフ) - 最初からとっても面白いので、ついつい熱中して呼んでしまっています･･･。これからも頑張ってください！！ (2023年3月17日 20時) (レス) @page28 id: 0923c869aa (このIDを非表示/違反報告)
苺子(プロフ) - ユイさん» コメントありがとうございます！今あなた様に出会えたことに感謝です((更新頑張ります！(*'▽'*) (2023年3月15日 22時) (レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
ユイ - 初コメ失礼します!もっと早く見つければ良かったです。好きです!応援してます (2023年3月14日 13時) (レス) id: 0e75ff5f17 (このIDを非表示/違反報告)
苺子(プロフ) - アレンさん» コメントありがとうございます！雪宮くんに振り回される夢主です((これからもよろしくお願いします…！ (2023年2月4日 11時) (レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：苺子 | 作成日時：2022年11月29日 16時
