青い監獄のスポーツドクター見習い【ブルーロック】

38話　辛い ページ39

『あー、もう…離してってばぁ…』



「んな泣くなって。俺が慰めてやるから♡」

『要らないってぇ…』





もう隠すのも面倒くさくなり、そのまま泣き続ける私。何やってるんだろ羞恥心なんてもう捨てた。



「んで、この頬どうしたん？」


『…親に叩かれたの。…ブルーロックと模試の件で言い合いになって』








「ふーん」とそちらから聞いたくせにあまり興味はなさそうに返事をする士道くん。


えぐえぐと泣く私の頭を撫でながら抱きしめてきた。







「よしよし、かわいそーになぁ。んじゃ何もかも終わったら俺とシェアハウスしよーぜ」

『それは最早同棲…』


「ふつーに元気そうだなAちゃん」








もう馬鹿らしくなってきた。というか親の件で悩んでたことより士道くんに捕まってる方がヤバいのでは。と思い今度こそ離れようとするが、頬にキスをされ続けそれは叶わない。


『もうやだぁ…』

「んー」








早くお部屋に戻りたい…と泣き続ける。彼に弱音を吐いていることでまたつけ込まれると思うと更に涙が溢れてくる。私色々不憫すぎるわ。








士道くんとの会話で注意が散漫になっていたせいか、入口付近に1人今の会話を聞いている人がいることに、この時の私は気づけなかった。







「……」

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