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駅のホームで壁に寄りかかりながら電話。
もう着くよとか家出たよとか嘘。
だいぶ前からここに居た。
なんだか落ち着かなかったしね。
鞄からチョコレートを出して口に入れる。
翔「はーい、じゃあ後でね」
電話を切って電車が来るのを確認。
相手がAだからする事であって
他の子にはしないよね。
ホームに到着した電車。
ゆっくり止まるから見えたAの姿。と…
車両に乗り込めば服を掴んでくるし。
状況は全部わかってるけど
Aに悟られたくないから
自然と彼氏っぽく見えるように振る舞って…
「ふふ、ウサギ出てるよ(笑)」
翔「あっそうそう!しまったら潰れてて
可哀想だったから(笑)」
「私も出てる(笑)」
翔「本当だ(笑)」
急いで出して良かった。
俺の後ろにいる、君のこと。
ちゃんとわかってるからね。
Aを困らせちゃダメじゃんね?
翔「いくよ」
「え?」
大学の一個前の駅で急に降りることにした。
「ねぇ、駅間違えた?(笑)」
翔「違うよ(笑)」
「…気付いてた?」
翔「うん。だから一個前で降りちゃった。
お陰で巻けたでしょ?(笑)」
「ありがとう」
翔「行こっちょっと歩くけどいい?」
「楽しませてくれる?(笑)」
翔「どうかなぁ(笑)」
まだ時間もあるし大丈夫かな。
「あっ碧海からだ。
もしもーし」
碧海からの電話に出るAの安心してる顔。
俺とは違うのはなんだろ。
「うん。今、翔也と一緒。
え?あ、呼び方?(笑)この前ね…」
チラッとこっちを見て…
少し照れた表情を見せるA。
俺は気にしてないよって雰囲気で
携帯を触りながら横を歩く。
「え?!ちがうよー(笑)
ほら、碧海は碧海なのにって事。
うん、うん。今?歩いてる。
ちょっとあって一個前で降りたの。うん」
…電話長い(笑)
さっきみたく肩をトントンってして
貸して?って仕草をすると
「あっ碧海ちょっと待って、代わる。
はいっ」
翔「碧海?」
=あ、翔也。平気やったん?=
翔「うん。あの人が居たから降りたの」
=そうやったん?で、2人で仲良くおんの?=
翔「まぁ、そうなります(笑)」
=いつ告白すんの?=
翔「え?!いやいやいや」
=焦りすぎやろ(笑)=
翔「いいから、門で待っててよ(笑)」
=せやな(笑)=
Aに電話を返すと
じゃあ後でねって切って
「何話してたの?」
翔「ん?教えなーい(笑)」
「えー(笑)」
いつ告白すんの?って
聞かれたなんて言えないでしょ!(笑)
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作者名:Chii。 | 作成日時:2021年10月5日 23時