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俺が服を選んでると何も言わずに
スッと荷物を持ってくれて。
そんな気遣いが出来るって凄いと思うし
ゆっくりと流れる空気にも居心地はよくて…
Aちゃんに選んでもらった服。
俺とデザイン違いの服を選んでくれて
それだけで俺は満足だったんだけど
何かお揃いでほしいなぁって思ったから
雑貨屋さんに入る事に。
「え、これ、可愛い(笑)」
翔「うさぎ?」
「うん!木全くんみたい!(笑)」
翔「えー?(笑)こんな可愛いかなぁ」
「可愛い(笑)」
翔「グレー?白?」
「グレーのが木全くんっぽい!」
翔「じゃあ白はAちゃんかなぁ(笑)
あっ、グレーのうさぎ買うから白いの買う?」
「そうしようかな(笑)」
他にも色々見ながら隣でこれ良いなぁとか
可愛いなぁって見ている彼女との時間は
とても楽しくて
翔「楽しい?」
「うん、楽しい(笑)何かこんな感覚久々」
翔「なら良かった」
レジに並びながらも会話は続いて行く。
食べ物だと何が好きでとか休日は意外と
家にいるとかゲームはやるより見てるのが好きとか。
翔「意外と良い時間かもね」
「本当だね」
帰りは同じ方向だから駅まで向かって電車待ち。
翔「はいっこれ」
「え、これ…」
翔「グレーは俺っぽいんでしょ?(笑)」
「じゃあ…これ」
翔「うんっありがとう(笑)」
「鍵につけようかな」
翔「じゃあ俺も鍵にしよ」
お互い鍵を取り出してつけると
「良い思い出」
翔「そうだね」
思い出。
そうだよね。付き合ってるわけじゃないし
偶々目的が一致したから一緒に来たわけだし。
Aちゃんにとっては友達…だもんね。
翔「Aちゃん!」
「ん?」
電車が駅に入ってくる汽笛で俺の声は消された。
でも、それで良かったかも。
「どしたの?」
翔「ん?電車きたよって(笑)」
「うん(笑)」
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作者名:Chii。 | 作成日時:2021年10月5日 23時