今宵逢ふ人:1 ページ1
特に変わった設定などないありふれたモチーフ・文章ですが、盗作・引用等は致しておりません。
また、実際の団体・個人の皆様とは一切関係はございません。
―――――――――
《勝手を言ってるのは分かってます…でもどうか、聞いてもらえませんか》
わたしに向かって深く頭を下げた彼の姿が目に焼き付いている。
『……ねぇ。A、なんかあった？』
今日の動画を21時プレミア公開設定で無事アップロードし、緊張から解放されたてっちゃんとふたり、ダイニングテーブルでご褒美のスイーツを食べていた。
テーブルに頬杖を着き、全くフォークを進ませなくなったわたしにてっちゃんが言った。
「んー？………うん…」
彼に伝えるべきだと、勿論思っている。
ただ、どう言おうか。まだ、整理しきれてない。
『どしたん？…………もしかして視聴者からなんか………された？』
「あ、違う。そんなのないない」
どうやらいらぬ心配を掛けそうになってる。
ふぅ、と一息吐き、覚悟を決める。
「……あの、実はね」
お世話になっている仕入先の営業さん。
割と長い間うちの店の担当をしてくれている、気のいい真面目な人。顔もイケメンで、うちの店のアルバイトの女の子たちにも人気。
……まあわたし自身は特に意識はせず、勤務中の必要な時に必要な事しか話してこなかったのだけど、ある日それが崩れた。
彼が、私のことが好きだと告白して来た。
勿論その場で丁重にお断りした。
お付き合いしている人がいるから、と。
彼はそうですか、と納得してくれて、以来顔を合わせてもその話題が出る事はなく、さすがに大人だなと安心していた。
しかし今日、久しぶりに彼が店に来て、衝撃的な事実を告げられた。
今月いっぱいで退職し、
そのあとはなんと単身アメリカへ渡るという。
『ふぅん？……で？それがどうっての？』
「……なんか、あの…。………セントレアまで、見送りに来て欲しいって………わたしに」
今の今まで告白されていた事もてっちゃんに黙っていた。だからこの話もしなければ良いのだけど、そうすると当日は嘘をついて家を出なければならない。
もしてっちゃんが撮影も編集もない日だったりしたら下手すると目的地まで送るとか言いだしかねない訳で。
そうなると黙ってるのは土台無理なのだ。
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Hina(プロフ) - Mrs.ぱんぷきんさん» Mrs.ぱんぷきんさま コメントありがとうございます！キュンキュンして頂いてありがとうございます！また読みに来てくださると嬉しいです。 (2020年7月4日 22時) (
レス) id: 4d7f12fd70 (このIDを非表示/違反報告)
Mrs.ぱんぷきん(プロフ) - 朝からキュンキュンしちゃいました照 (2020年7月1日 5時) (レス) id: 534e341e06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Hina | 作成日時：2020年6月30日 22時
