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腰から背中にかけてボディクリームを塗る。
若い頃とほとんど変わらない舞香の身体。
透き通るような白い肌に華奢な腰。
ん？少し痩せた気がする。
『舞香ー？痩せた？』
「少しね。最近忙しくてお昼抜きが多かったし。」
『ちゃんと食べないと。』
「よく痩せたの分かったね。」
『そりゃ、毎日見てますからね。』
ゆっくりと痛みの部分をマッサージする。
気持ちがいいのか無口になってきた。
『まーいか。どう？』
「んー…きもちいいよぉ…」
眠い時のひらがな舞香だ(笑)
俺のいたずら心にスイッチが入る。
マッサージしながら服を捲り、背中に刻印を付けた。
「っ…ちょっ…やめてっ…」
『いいじゃん、背中だし。』
「どこでもだめだってば。」
『いーの。久しぶりに。』
そう言ってうつ伏せの舞香を仰向けにし、唇を塞ぐ。
「…蓮くん」
『ただいまのハグもキスもしてなかったから。』
「…おかえりなさい…」
何年経っても真っ赤になってる。
ほんと、変わらない可愛さ。
『ねえ、舞香。』
「なあに？」
『撮影終わって明日オフだし、いい？』
「だーめ。蓮くんはオフでも私は仕事なの。それに…」
『それに？』
「もうおばさんなんだから、私。」
『は？おばさん？舞香はいつまでも俺の舞香なの。いつでも俺をこうさせるのは舞香なんだ。』
「…それは嬉しいけどだめなの。明日、ちょっと面倒なオペあるし。ね？」
『…それなら仕方ないか。あーあ。』
「蓮くんは若いわよね、ほんと。」
あったりまえだろ？
俺は毎日、舞香のことが好きな気持ち更新してんだから。
こうして俺のいたずら心は
舞香の冷静なガードで消えてしまった。
次の日の朝。
珍しく舞香が朝食をとらなかった。
必ず朝食は食べるのに。
遥「ママ、食べないの？」
「んー、何かね食欲がないのよ。」
遥「珍しいね、ママが朝、食べないの。」
『少しでもいいから食べたら？』
「何かね、お腹が張ってる感じもして。」
遥「ヨーグルトにフルーツ入れてくるから。食べて？」
「ありがと。」
遥香がヨーグルトを取りにキッチンへ。
『腰はどう？まだ痛む？』
「昨日のマッサージのおかげで楽よ。」
『そっか。今晩もやってあげるから。』
「ありがとう。楽しみね。」
遥香が持ってきたヨーグルトも半分くらいしか食べず
舞香はそのまま出勤した。
この時はまだ、俺も舞香も
近付いてくる大きなものの影に気が付くことはなかった。
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作者名：ちょ | 作成日時：2021年11月20日 18時
