【オリジナル】命短し恋せよ少年2

69.返信遅め ページ30

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祥洋(ここ)は携帯の使用は自由だが、俺は誰かと連絡を取ることがあまり無い為、そんなに使わない。別にそんなに来てないだろうと思っていたが、数百という赤い通知が表示されてビビった(大体はグループトークとスタ爆だったが)。

見れば、四十川や中学の友達からのメッセージが結構来ていた。数ヶ月前なんてものもあり、放置してたことを少し申し訳なく思った。最新メッセージは四十川からで、日付は今日だった。


みずき今日はお久しぶりでした。薫子と話せて楽しかった


そんなメッセージと共に、数枚の画像が添付されていた。
それは全部劇の俺の女装姿の写真で、ラストの会長とのキスシーンもバッチリ撮られており、俺は思わずスマホを床に投げつけた。


画像消せ絶対誰にも見せるなよ


そう送ると、すぐに既読が付いた。あいつ暇人だな。


そう言われると見せたくなるのが人の性
ふざけんなやめろ。やめて下さいお願いします
そこまで言うならよかろう。最初からそう言えばいいのに
ムカつくわお前……
てか、祥洋行ったんだね。頭良いとは思ってたけど流石だわ


今までの流れから一変し、急にそんなメッセージが来て、俺は言葉に詰まった。暫く返信を考える。


お前はどこ行ったんだ?
瑛明


俺はその文字を見て、固まった。瑛明(えいめい)高校──それは、俺の第一志望の高校だったからだ。

中学の時、四十川に志望校を訊いても頑なに教えてくれなかった。ただ、休み時間も勉強し、授業の後も先生のところへ質問に行ったりもしてたので、難しい所に行くんだろうとは思っていた。
でも、まさか瑛明だとは、思っていなかった。


ちょっと前の俺なら、その字を見るのも嫌だったろうけど、今は。


マジか。すげーな


素直に、四十川を尊敬することができた。


するとさっきまですぐに来ていた返事は、既読が付いたままぱたりと止まってしまった。この間にと、時間潰しに他の奴から届いたメッセージに返信する。
久しぶりの友達と話すのは少し緊張したが、皆そんなに変わっておらず、会話すると昔の日常が蘇ったようで楽しかった。

暫く経ってから、四十川からの返信を知らせる通知音が鳴ったので、俺は奴とのトークに戻った。
送られてきたメッセージに、俺は驚いた。

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