きっとこのままじゃいられない…2nd

覚悟 ページ36

オレはうみに触れたくて…
ゆっくりと顔を近づけた

小さな寝息をたててる
うみの柔らかなほっぺに
そっと口づける…

はぁ…

なんだ これ？

ますます愛しさが増して
オレは うみに

もっと触れたくなった

ギシ…

オレは
身体を寄せながら
手を伸ばして
うみを自分の胸に
そっと抱きしめた

はぁ…なんかすごく
落ち着く…

『んん…』

やばっ 起きる？

うみはオレに
くっつくように
少し身体を動かして
また 小さな
寝息をたて始めた

なんだよ それ…
可愛すぎだろ

眠ったら うみの
部屋に連れてこうと
思ってたけど

オレはこのまま
手離したくなくなって
うみと朝まで
一緒にいたいと思った

そして
うみを抱きしめたまま
オレは目を閉じたんだ…


そしてオレは
夢を見た

夢の中
幼いうみとオレが
仲良く遊んでて…

でも ちょっと目を
離した隙に
うみがいなくなった

焦ったオレは
何度もうみの名前を
叫びながら
必死に探し回った

でも
全然見つからなくて

心が潰れそうに
なったんだ…

そんなオレのところに
大きくなったうみが
誰かと一緒に現れたんだ

オレは思い切り叫んだ

『うみっ！！』

でもオレが呼んだのに

うみはその誰かと
どこかに
行こうとしたんだ

『行くなよ！うみ！
オレは おまえが！』

そこまで言って
ハッと目が覚めた…

『はぁはぁ…』
なんだ？夢？

『お兄ちゃん
魘されてたよ 大丈夫？』

腕の中にはうみがいて
オレをじっと見つめてた

オレは堪らず
うみをぎゅっと
抱きしめたんだ

ああ よかった
うみがいる

オレは心底ホッとして
安心したら
涙が溢れてきた

なんだよ これ

涙と一緒に
うみへの想いが
どんどん
溢れていく…

ああ オレ
うみが好きだ

他のやつなんかに
絶対 やらない
うみは
オレだけのものだ

『お兄ちゃん 泣いてる？』

心配そうに聞かれて

『何 言ってんだよ
そんな訳ないだろ』

うみに泣き顔なんか
見られたくないオレは
もっと強く
うみを抱きしめて

うみもオレを
ぎゅっと抱きしめた…

オレは この時
決めたんだ

後戻り出来ない覚悟を…

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