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守りたい ページ4

『うみ 待てって…』

オレはうみを追いかけて
緑深い森の中に入って行った

はぁ…はぁ…
足 早すぎだろ

途中 息切れして
立ち止まってる間に
さっきまで前を走ってた
うみの姿はなくなってて

あれ?どこ行った?

『うみーーー!』

まったく…どこだよ

薄暗い森の中
オレは 昔
ここに来た時の
ことを思い出した

探検行こうって
ここに入ってって
ふたりで迷子に
なったんだよな…

帰ろうとしても
全然戻れなくて
辺りはだんだん
真っ暗になるし

オレだって怖いのに
うみは泣きだすしさ

ほんとあの時は
アニキのオレが
うみを守らないと
って必死だったな…

おじさんが見つけて
くれるまでずっと
うみをおんぶしてさ

そんなことを
思ってると

『お兄ちゃん!』

突然うみの声が
聞こえて
後ろから背中を
ポンと押された

『うわー!! 爆弾!』

思わず叫んだ
オレに うみは

『爆弾? お兄ちゃん
ボーっとしてたよ…

懐かしいね ここ
昔 お兄ちゃんと
迷子になったよね
でもうみ お兄ちゃんが
一緒だったから
全然 怖くなかったよ』

『おまえ 泣いてたじゃん』

『あれ?そうだっけ?
でも うみ お兄ちゃんが
ずっとおんぶ
してくれてたから
平気だったもん

いつもお兄ちゃんは
うみのこと
守ってくれて…

ありがとうお兄ちゃん』

『いや…それはさ
当たり前だろ
オレはおまえの
アニキなんだからさ…』

『お兄ちゃん…
あの時は
行けなかったけど
行ってみようよ 奥』

『行かないよ…
もう戻ろう』

『じゃ うみ ひとりで
行ってくる』

そう言って森の奥に
行こうとする
うみの手を
オレは咄嗟に掴んだ…

『ダメだよ…
また 迷子になるだろ
オレは兄として
うみをひとりで
行かせられない』

オレの言葉に
うみはがっかり
したように下を向いた

『ほら 戻ろう』

『… 痛っ』

手を引いて
歩き出した途端
うみは少し顔を
しかめた…

『どうした?』

『えへっ さっき走ってた時
ちょっと足 捻っちゃった』

『はぁまったく…ほら
おんぶしてやるから』

オレは背中を向けて
うみの前に
しゃがみ込んだ

『え?いいよ 大丈夫だよ
なんか恥ずかしいし…』

『今さら?
結構してると思うけど
恥ずかしいこと
ほら おいで』

この前も
抱っこしたじゃん
全然 離れなくて
わざとかと思ったし…
うみのやつ
ただ寝ぼけてたのか?

恥ずかしがるうみを
オレは無理やり
おんぶして森を歩いた

まるで
昔に戻ったようで

やっぱりオレは
兄としてうみを
守りたいと強く思った…

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設定タグ:平野紫耀 , 岸優太 , kingprince   
作品ジャンル:恋愛
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陽菜(プロフ) - #えぶさん» ありがとうございます!すごく嬉しいです!大好きなふたりなのでこれからも大切に書いていきたいと思っています^_^頑張ります! (2019年2月11日 13時) (レス) id: 426f08eaf3 (このIDを非表示/違反報告)
#えぶ(プロフ) - うみちゃんと岸君の絡みが最高すぎます!!!  これからも頑張ってください( ´ ▽ ` )ノ (2019年2月11日 12時) (レス) id: d5b15df9f3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:陽菜 | 作成日時:2019年2月3日 10時

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