海賊ってよく分からない

22話 心 ページ22

ピーターside

眩しくて、目を覚ますと、隣で……というか肩によりかかってAが寝ていた。

そのままにしてたかったけど、Aが泣いてるから起こした。
起こすしかねーだろ。だって苦しそうだったし。


ﾋﾟﾀ「A、おーい、A〜朝だぞー」

『んん……あ、れ……海だ』

ﾋﾟﾀ「海だし船だぞ」

『……あれ、あたし泣いてる？』

ﾋﾟﾀ「泣いてる。どうした？」


そう聞くと、Aは黙って、涙を拭き取った。
小さな声で、前言った過去のこと。と言ったけど、涙は引っ込んでいつもの可愛い顔に戻ってた。


『またいつか話すよ。いつかね』


いつかっていつだよ、って言いたかったが……まあ今はいいだろ。いつかで。


ﾋﾟﾀ「朝飯行こうぜ」

『うん』


ちょっと名残惜しいよな……肩によりかかってたんだぜ？誰でも名残惜しいだろ。

つーかまた静かになっちまったな……


ﾋﾟﾀ「今日さ、絶対青椒肉絲だぜ」

『そうなの？』

ﾋﾟﾀ「チャンウーが作れるのそれぐらいだし」

『へー。はじめて食べるかもしれない』

ﾋﾟﾀ「そうなのか？」

『あんま料理食べた事無いからさ。フルーツとかパンばっかりで』


ふーん、とそんな会話をしながら食堂へ。
よく喋るようになったAの声は、透き通っているのに凛としていて、綺麗な声だ。


ｻﾝｽ「お、来たかい？ラブラブさん！」

ﾋﾟﾄ「仲良く寝てたから起こさなかったよ〜」


お節介組がっ！！！
ありがとうございます！！！

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