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考え事 ページ4
尾「あなたにとってこれがそんなに軽いこととは思いませんでしたよ」
にこ、と笑う尾形。
きっと感情はこもっていないだろう。
尾「鶴見中尉は知っているんですか？」
『！………知らないよ？』
尾「では、言ってもよろしいでしょうか？」
『は？尾形、キミホントなに考えてるの？言っていいわけないじゃん』
流石に焦ったボクはくるり、と階段を登ろうとした尾形の手を引っ張った。
尾形はニヤ、と口の端をあげる。
きっとコイツは今、いいことを思いついたんだろう。
尾「では、これは2人の秘密、と言うことで」
にっこりと尾形は笑い、今度は階段を降りて行った。
『………とは言ってもボクアイツがどんな奴かいまいちわかんないから信用できないんだよねー』
はは、と苦笑いする。
それからマフラーをまだ巻いていないことに気づき、急いでマフラーを巻く。
キョロキョロと人がいないか確認して下に降りて行った。
そこで、先日鶴見中尉から聞いたことを思い出す。
「ここには私を裏切ろうと企んでいる奴がいる。一条咲、わかるな？」
大方、探っとけとでも言いたかったんだろう。
まあボクは有利な方に付くけどね。
鶴見中尉は強い。
けど、不死身ではないからね。
………不死身………不死身の杉本。
ふと、思い出す。
実際見たことはないけど、どんな人なんだろう。
優しいのかなぁ。
怖いのかなぁ。
『どーせ会うことないし、どーでもいっかぁ』
．
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